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ギター、エフェクター製作、オーディオなど、大好きな音楽の話をしていきます。

超初心者向け徹底解説 〜【配線編】トゥルーバイパス仕様のMXR Distortion+

どうも、lenheyvanです。

 

電子回路編に引き続き、配線編になります。

 

私はエフェクターを作るときに、回路設計したら、全体の配線図を書いてます。

エフェクターケース裏側方向から見た絵になります。

 

例えば、トゥルーバイパス仕様のMXR Distortion+だと次のような感じになります。

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作るときに間違えると基板が汚くなってしまいますし(何より心が折れます)、基板の部品数が多い場合などは効率良くスペースを活用しないといざ組み込むときに入らなかったりしますし、急がば回れではないですが、事前に配線図を書いてから作業に取り掛かったほうが良いと思います。

 

基板部は電子回路編で解説していた回路図と同じですので、こちらも合わせてみて頂けると分かりやすいと思います。

 

lenheyvan.hateblo.jp

 

全体概要の解説

おおまかな全体の流れは次のとおりとなります。

・3PDTスイッチがOFFの場合、バイパスされます。

 信号は、入力ジャック→3PDTスイッチ→出力ジャックと流れます。

・3PDTスイッチがONの場合、基板を通った信号が出力が出力されます。

 信号は、入力ジャック→3PDTスイッチ→基板→出力ジャックと流れます。

 

では次はトゥルーバイパス配線の仕組みについて説明します。

 

トゥルーバイパス配線

配線の仕方は今回説明する配線とは違うやり方もありますので、一例と捉えてもらえればと思います。

 

3PDTスイッチの仕組みから説明しますが、全部で9ピンあります。

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出展:Garrettaudio

 

次の絵のようにスイッチを踏むたびに接続が変わり、上半分が縦に導通⇔下半分が縦に導通が切り替わります。

 

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これを踏まえて、 私は次のように配線しています。

赤字が信号の流れです。

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左:エフェクトOFF(バイパス)

INから入ってきた信号は、下段の左→右ピンの結線を通ってOUTへ抜けていきます。

 

このとき、基板IN・OUTは通っていませんのでエフェクトはかかりません。

また、上段中央ピンのLEDマイナスはGNDへ落ちていませんので、LEDに電圧はかかりません。そのためLEDはOFFになります。(LEDプラス側は常に9V電源に接続されています。マイナス側をGNDへ落とす/落とさないでON/OFFを切り替える仕組みです)

 

上段左ピンから下段中央ピンへ結線されていますが、これはポップノイズを防ぐためのものです。これが無いと、3PDTスイッチ切り替え時にボッというノイズが出る場合があります。バイパス時に基板INはGNDへ落としておくことでこれを防いでいます。

 

右:エフェクトON(基板を通す)

INから入ってきた信号は、上段左ピンから基板へ流れます。

基板と通ってエフェクトされた信号が上段右ピンから戻ってきますので、これが中段右ピンへ流れて、OUTへ抜けていきます。

 

LEDマイナスは上段中央ピンから中段中央ピンに接続されますのでGNDへ落ちます。

そのため電圧がかかりLEDはONになります。

 

配線の仕方は今回説明した配線方法ではないのですが、私は、この配線方法が分かりやすくて好きです。(左半分がIN、中央がGND、右半分がOUT)

 

以前、基板INと基板OUTの線の距離が近い配線で作ったときに、クロストーク(近接しているケーブルを流れている信号が干渉してしまう現象)が発生してしまいノイズが酷いことになったことがあります。そのときに、配線を見直しして、隣り合わせにならないようにこの配線方法を採用することにしました。

 

入力ジャック・出力ジャックの配線

エフェクターで使われるのは1/4フォンコネクタというものです。

SwitchCraft製のものが品質的には評価されています。が、少し高いです。

 

ギターでも例えばレスポールタイプのトグルスイッチ(ピックアップセレクタースイッチ)なんかはSwitchCraft製が人気ありますね。

ちょっと高いですが、私もレスポールやWashburnN2・N4のスイッチは、SwitchCraft製にしています。ノブをクローズにすると渋くてカッコイイです。

(注)インチサイズとミリサイズの2種類あるので要注意です。国産のトグルスイッチはミリサイズですが、SwitchCraftはインチサイズだったはずです。ノブがミリサイズだと合わないです。(一回やりました・・・)

 

 

 

話は戻りますが、1/4フォンコネクタには種類があって、オープンタイプ/ボックスタイプ、モノラルタイプ/ステレオタイプがあります。

 

まず、オープンタイプですが、こんな形をしています。

 

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出展:Garrettaudio

 

一方、ボックスタイプはこんな形をしています。

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出展:Garrettaudio

 

どちらもお目にかかったことはある方は多いのではないでしょうか。

どちらにするかは好みで決めれば良いと思います。

 

私は意図しない導通が起きてしまうことに気を遣うのがイヤなのでボックス型をいつも使ってます。(配線の仕方が上手だったらそもそもそんなリスクは無いんでしょうけど・・・)

 

 

 

次にモノラル/ステレオですが、よく見てください。

ピンの数が違います。1本多いですよね。

 

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出展:Garrettaudio

 

 

何が1本多いかと言うと、シールドケーブルが挿入されたときだけGNDが有効になる端子です。

 

モノラルジャックはプラス端子とマイナス端子(GND)があります。

ステレオジャックはこれに「シールドケーブルが挿入されたときだけGND」端子を追加したものです。

 

入力側はステレオを使うことで、ジャック挿入したときにだけ電源がONになる仕組みを実現しています。

 

これがモノラルだと、ずっと電源ジャックが接続された状態になるので、エフェクターをOFFにしている間もずっと通電状態になってしまいます。

DCジャックならまだいいですが、電池だと困りますよね。

 

対して、出力側はこういう制御が不要なのでモノラルジャックで良いです。

ステレオジャックでも良いのですが、使わない端子があっても邪魔なだけなのと、ステレオのほうが若干価格が高いので、メリットはありません。

 

それがこの部分です。

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INのGNDと書いている端子が「シールドケーブルが挿入されたときだけGND」端子です。これを電源ジャックのマイナス端子と接続しています。

 

INのマイナス端子ではなく「シールドケーブルが挿入されたときだけGND」端子と接続しているのがミソで、こうすることでシールドケーブルを挿入しているときだけ電源ジャックのマイナス端子がGNDへ落ちて、電圧がかかります。

 

LEDのON/OFFの仕掛けと同じですね。

 

INのマイナス端子へ接続しても問題はないですが、エフェクトOFF時も常に電力を消費することになります。

 

 

 

ポット(可変抵抗)の配線

可変抵抗ですが、今回は2つとも、左に回し切ると抵抗がMAXにかかる状態、右に回し切るとGNDに落ちるようにしたいので、端子aに結線します。

残り2つの端子はポットの背中にハンダつけしますが、ポット自体がケースと導通しているのでGNDに落としていることになります。

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 可変抵抗はどこに何を結線そればいいんだっけ?となってしまいがちですが、左に回していくと中央の端子が右の端子とショート(抵抗値MAX)、右に回していくと左の端子へショート(抵抗値ゼロ)という感じで覚えておくと良いと思います。

(裏から見ているのでノブを回す方向と、ショートする端子が逆方向になります)

 

ギターの配線だと、右の端子がGND(ピックアップのコールド)、中央の端子がアウトプット、左の端子がインプット(ピックアップのホット)になりますよね。

 

左へ回していくと右の端子に近づいていくので、抵抗が減少していき信号がどんどんGNDへ落ちていきます。(ボリュームが小さくなっていく)

 

反対に、右へ回していくと左の端子に近づいていくので、抵抗が増大していきGNDへ落ちる信号が少なくなっていきます(ボリュームが大きくなっていく)

 

ただ、右へ回し切っても、ピックアップ(HOT)は可変抵抗と通じてGNDへ繋がっているため、微量ながらGNDへ信号が落ちています。

可変抵抗は抵抗を大きくすればするほど高域寄りになっていくことはよく知られていますが(通常ハムバッカーだと500Kですがテレキャスだと1Mがつけられたりしますよね)、1Mでも微妙はGNDへ落ちていることで、若干ハイ落ちしています。

 

これをポジティブに太さと捉えるのか、ネガティブにハイ落ちと捉えるのかは人に寄って違うと思います。

 

これをハイ落ちと捉える人向けにSONICというメーカーからフルアップボリュームなるものが出ています。

 

この製品は、2連可変抵抗を使って、ボリュームMAXの場合に抵抗と接続しないようにすることで、ピックアップが出力している高域を全てアウトプットできるようになっています。

 

これについてはこちらの記事で紹介していますので気になる方はご参照ください。

 

lenheyvan.hateblo.jp

 

ではまた!