どうもlenheyvanです。
最近、ナットのすり減りが気になる年頃になってきました。
低すぎるのがイヤなんですよね。
というわけで、お手軽かつ材料費はほぼかからずに対処してみたので、どなたかのご参考になれば。
気になって仕方ない
最近気になっていたことがあって、このオービルのレスポール君ですが、ナット付近は弦高がかなり低いんですが、ブリッジにいくに従って、高くなっていって、どうも弾きにくいんですよね。
かと言って、弦高下げると低くなりすぎて、詰まりが出るところが出てきますし、何より弦高がガッツリ下げられているのは好みではないんです。
ある程度の高さがあって、弦がちゃんと響くようにしておくのが好きなんです。
ランディのDeeのような指弾きしても、コードをストロークしてもキレイに鳴るような感じです。
強めにピッキングしてもフレットとぶつかり過ぎず、ボディがしっかり鳴ると言うか。分かりますかね、この感じ。
で、最初はネックのトラスロッドを回して、ほんの僅か順ソリを、もうちょっとソラしみようかなと思ったのですが、昔クルクル回し過ぎたのか、トラスロッドがもう余裕なしです。
そしてナットを見てみると、結構弦が食い込んでます。
97年購入の24年前のモノですから、まあそうなって当然ですよね。
バイトしてお金貯めて買ったのが懐かしいです。当時8万5千円で購入しました。
こいつ4kg近くありかなり重いのですが、その分、想いも人一倍です。
ランディローズが大好きで、でもGibsonのシグネチャーモデルは買う金ないしで、オービルのカスタム仕様のを購入しました。
5,6年前にパーツを全入れ替えして、ゴールドからGotohのクロームに替えて、大人なカスタム仕様にしてみました。
私のはオービルですが、特にオービルbyギブソンなんかはかなり高額で中古市場では取引されてますよね。国産Gibson直系の最高峰という感じなのでしょうか。
ピックアップはリアにWofetoneのTimbre、フロントにGibson 500Tというメタル専用機にしています。
ナットが低すぎなのが問題ではないんだろうか?
私は考えました。
ナットが低いからブリッジ側の弦が上がってきちゃうのであって、ナット側にもう少しだけ高さがあれば、ネックと並行に弦を張ることができるのではないだろうか?
モノは試しです。やってみよう!
いくつか案を考えました。
①リペアショップに持ち込んで、ナット交換する
②自前でナット交換&溝切りする
③もっと楽な方法を探してみる
案① リペアショップ
まず①ですが、大体ナット込みで1.5万円~になりますが、そんな金無いです。
即刻却下です。
案② 自前でナット交換
次に②。どうやら、ナット溝切り用のヤスリが必要なようです。
有名なのはHOSCOのこちら。
最安でも7,500円くらいはします。
買いたい衝動がありましたが、これを買って、利用するのは何回だろうと自問自答。
せいぜい2回くらいでしょうね。
これ買って失敗するくらいならリペアに出したほうがいいんじゃないかと思い、これも却下。
色々調べると、ナットの溝切りはかなり難易度が高く作業精度でかなり変わるようです。高いお金出して失敗したら、(と言うかその確率のほうが高い)ショックが大きそうなので断念です。
案③ 自前でナット交換
最後に③。色々ネットで調べてみると、ナットの底面にシムをかます(モノを挟んで底上げする)という技もあるようです。
確かにこれならナット自体は手を入れないので、安全そうです。
何をかまそうかと考え、思いついたのが木と金属です。
木は加工しやすいし弦の振動も殺さずに済みそうです。
でも、底上げと言ってもコンマ何mmとかそういう世界なので、薄いのを買ってきてもヤスリで削って薄くする必要がありますが、そこそこの強度があって、削りやすいって何だろう、っていうか圧力で潰れて調整狂うかな、とか考えていくうちに面倒になってしまいました。
なので金属でいくことにします。
早速、ホームセンターへ行って、一番薄くいのを見つけて買ってきました。
では行ってみます。
1.ナット外し
まずナットを外さないと何も始まらないので、外しますが、YouTubeで予習しました。
Fender系は結構厄介な場合があるようですが、LesPaul系はあて木をしてあげて優しく叩くと簡単に取れそうだという予備知識です。
早速やってみます。
念のため、ナット横の接着部分はデザインナイフで軽く切り込みを入れます。木材部が割れないための予防策です。(LesPaul系はそこまでしなくて大丈夫みたいですが念のため)
あて木をして、トンカチでかる~く、トントンします。
数回たたくと、簡単にポロっと取れました。
2.次に底にかませる金属の加工
ホームセンターで薄い金属版を買ってきました。L字型しかありませんでしたが、半分に切れば大丈夫です。
厚さは0.8mmくらいあります。ちょっと厚いかなと思いつつこのまま続行です。万が一厚ければ、ナットの底面を削って調整するつもりです。
薄いので、センターにマイナスドライバーの先でガイド線を入れて、そこに金属製の平型ヤスリを斜めの角度で当ててこすります。
百均のもので十分です。
いつも失敗しようのないところで失敗するのに、今日は順調♪
3.ナットの裏面に張り付け
ナットには瞬間接着剤が薄く数箇所ついています。私のギターの場合は、底面に2箇所、ナット横とネック側に2箇所ついてました。
これを軽くヤスリがけして取って、平らにします。600番でやりました。
はい、平らのツルツルになりました。
次に、先程加工した金属を底面に瞬間接着剤を少量だけつけて接着します。
2枚合わせるとちょうどジャストサイズになりました。
4.ナットの取り付け
取り付けの前に、ナットが刺さっていたところのギター側の底面にも付着してガタガタになっているので、先程の平型ヤスリで軽くサンディングして平らにしておきます。
そして、元の状態と同じように、ほんの少量の瞬間接着材を、底面とナット横(ネック側)につけて、ナットを差し込みます。
※いっぱいつけすぎると、将来また交換するときに外すのに苦労することになるので、チョンチョンくらいがBESTと思います。
ここで弦を張って、正規の位置に上から弦の圧力でプッシュします。
手でも軽く押して抑えてみました。
1分くらい抑えて、もう動かなそうかなと思ったので、そこからチューニングしていきますが、オクターブチューニングもズレた(元からズレていた?)ので、調整していきます。
最終形はこれです。
少し高くなりました。(Beforeの写真を撮り忘れてました・・・)
4弦を抑えて、ちょうど紙1枚が1~3弦を通せる高さです。
(これくらいが良いらしいです)
ナットの底面に金属プレートが入っているのが見えるでしょうか。
これがさっきのです。
最後に
チューニングして弾いてみると、うん、弾きやすい。
ブリッジ側で弦高を下げると、ネックと並行くらいの状態に調整でき、我ながら今日はうなくいきました。
音色は若干ハイが出るようになったような。
いやプラシーボだな、きっと。
ナットが削れて弦高が下がりビビる、でもリペアに出すお金はかけたくないしナットの質には不満は特に無いし、という方には良いかも知れません。
※すみませんが自己責任でお願いいたします。
金属プレート 68円、平型ヤスリ 100円の税込でも計200円でできました。
将来リペアに出すときにはちょっと恥ずかしい思いをしそうですが、十分に満足な仕上りです。
いずれTUSQか象牙に替えてみたいな~
ではまた!
(2022/03/12 追記)
このあと実際にTUSQにナット交換してみましたので、ご覧ください。
↓↓↓