サウンドハウス

lenheyvan’s music

ギター、エフェクター製作、オーディオなど、大好きな音楽の話をしていきます。

TeleGibのナット交換

どうも、lenheyvanです。

 

以前、ご紹介しましたが、TeleGibの塗装をリフィニッシュして廃材っぽくしまして、

デザインは私的に最高の仕上りになりました。

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lenheyvan.hateblo.jp

 

ただですね、サウンド的には不満がありました。

 

元がそんなに高いギターではなかったといのもあるかも知れませんが、どうも弦を弾いたときの響きが明瞭じゃないというか曇っているというか、どうもピンとこなかったんですよね。

 

でも、ボディの鳴りはすごくいいんです。

それだけにそこが残念で・・・

 

そして私の仮説は、ナットが弦の響きをスポイルしているのではないかと。

何故なら、ペグとブリッジはそこそこいいやつに交換済だったからです。

 

ブリッジサドルはコレです。

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そしてペグも同じくGotoh社製です。

 

 

 

 

1.ナットを外す

まずナットを外しますので弦を外します。

 

今回使うナットはTUSQという人工象牙です。f:id:lenheyvan:20220306185943j:plain



(TUSQのメーカー説明)

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TUSQ/タスクは、最も効果的にサウンドを向上させることが出きることで、世界中のトップ・ルシアーやギターメーカーが挙って採用しています。

TUSQのナットやサドルは骨や合成素材では得られない、さらに象牙にも勝るとも劣らないクリアーでリッチなサウンドとサスティーンが得られます。

TUSQのナットとサドルは、絃振動を最も効率的にボディーに伝達するようにデザインされています。

結果的に、弾けるような高音から豊かな低音まで、アコースティックな鳴りをロスなく引き出します。

倍音成分も骨に比べて遥かに優れ、部品によって失われていた素晴らしいサウンドを取り戻すことが出来ます。

アコースティックギターの場合は、ナット、サドル、ブリッジピン、この3つの部品を取りそろえることで最大の効果が得られます。
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そんな魅力的な説明をされちゃうと買わずにいられないですね。

「絃振動を最も効率的にボディーに伝達」「倍音成分が遥かに優れ」は殺し文句です。

しかもお手頃価格。

 

ストラト用(カーブボトム/以外)、レスポール用、溝有り/無し(有ると言ってもガイド用ですが)など種類があるので、しっかり自分のギターの仕様を確認してから購入しましょう。


ではナットを外していきます。

 

通常、微量の瞬間接着剤でつけてありますので、カッターやデザインナイフとかで、軽く切れ目を入れて取れやすくします。無理にやると木が剥がれちゃいますからね。

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そして、当て木をして、ハンマーで軽くトントンしてやります。

本当に軽くです。力はほとんど要りません。

 

 

横からトントンf:id:lenheyvan:20220306191042j:plain

 

 


下からトントンf:id:lenheyvan:20220306190853j:plain

 

上からトントンf:id:lenheyvan:20220306190934j:plain


 

撮り忘れましたが、逆の横からもトントン。

 

ポロっと取れました。 f:id:lenheyvan:20220306190747j:plain

 

 

 

 溝部分には少し接着剤が残っていますので、軽く紙やすりでキレイにしておきます。

(溝を削らないよう、やり過ぎ厳禁!!)f:id:lenheyvan:20220306191315j:plain

 

 

2.ナット加工

さて、TUSQ君の出番です。


当たり前ですが、加工前の状態では溝に入りません。f:id:lenheyvan:20220306191630j:plain

 

800番の紙やすりで削っていきます。
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コンマ数ミリくらいの作業なので、慎重に削っていきます。削り過ぎると元に戻せないので・・・


ゴシゴシやっては、当ててみて、またゴシゴシやるの繰り返しです。溝にギリギリ入るくらいで、縦幅はいったんOKとします。


横幅は結構削られないとダメですね。f:id:lenheyvan:20220306192216j:plain

 

 

高さも結構削らないと、弦高が高すぎます。


ちなみに、ナットは少しスラント(傾斜)していて、高いほうをボディ側に向けます。高いところで点で弦を支えるような感じです。
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溝幅はそれほど削らなくても入りそうだったので800番でやりましたが、ここからは結構削らないといけないので400番で目指すサイズの120%くらいまで削ります。


そこから、800番に戻して、細かな調整をしていきます。


元からついていたナットをガイド代わりに使うとやりやすいと思います。左が新、右が旧です。
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まだ、幅、高さともに削らないといけないですね。
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さらに800番で頑張って削っていった結果がコチラです。
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うーん、いい感じになりました。


難しかったのは底面です。


平面に削る必要があり固いもののうえで上から均等な力をかけているつもりだったのですが、端の部分が多めに削れてしまい、真ん中が甘めになり、軽くカーブ上になってしまいました。


最後に、やすりに斜めに当てることで真ん中部分だけやすりにかかるように削って補正しました。この辺は経験値勝負ですね・・・


初めての作業なので致し方なしです。ただ、何とか補正はできました。(いや、若干、まだ中央が丸いかな・・・)

 

 

3.溝切り

 

さあここが一番の難関である溝切りです。

 

HOSCOというメーカーで溝切り工具を出していて、失敗したくないので一番高いやつ(最安のサウンドハウスさんで1万くらい)にしました。


まあでも楽器店に出してやってもらうと、普通に1万くらいはいくので回収可能な投資です。

 

何より、ナット自体は安いので好きなときにお手軽にナット交換を自分でできちゃうメリットはでかいですね。ブラスナットも興味あります。

 


私が購入した溝切り工具はコチラ。

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