サウンドハウス

lenheyvan’s music

ギター、エフェクター製作、オーディオなど、大好きな音楽の話をしていきます。

ギターの配線材に同軸ケーブルを使ったらノイズが激減するのか!?

どうも、lenheyvanです。

前回から引き続きOrvilleレスポールのグレードアップです。

前々から気になっていたことがありまして、私のOrville君の配線材のHOT線がすごく細い(撚り線の数が少ない)ので、ポテンシャルを発揮できてないのでは?です。

どれくらい細いかと言うと、こんな感じです。


気になるとすぐ試してみたくなる性分でして、早速、配線材は何が良いのか調べてみました。

色々見た結果、候補として挙がったのはこれらです。

1.Belden 8503 22AWG Wire 
2.22AWG クロスレプリカ <撚り線/はんだめっき>
3.Cloth Replica <シ-ルド>
4.Cloth Replica <Solid>
5.SONIC/ HW-02 HOOKUP WIRE
6.4N純銀単線
7.4N純銀撚り線

どっかで見たラインナップだなと思ったアナタ。
鋭いです!

そうです。
デジマート実験室のコラムを読んで・聴いて、かなり参考にさせて頂きました。
毎回面白い企画でギタリスト必見ですよね。

www.digimart.net



候補の内、デジマートの音源聴いたりYouTubeで色々な動画を見ると、単線は派手にギャリンギャリンするようなので、もうちょっとギターの美味しいミドル帯域が強めがいいかなーと思い撚り線にすることにしました。

あと、SONICのHW-02(デジマートの記事ではHW-01でしたが、今はHW-02しかヒットしなかったので後継の線材かと思います)も良さそうだったのですが、ちょっとお高めなので、候補から外しました。

というわけで、取り寄せたのは以下3つです。

「3.Cloth Replica <シ-ルド>」は、ピックアップの一芯タイプの網網のやつとほぼ同じです。Garrettaudioさんで全て揃いました。

1.Belden 8503 22AWG Wire 


2.22AWG クロスレプリカ <撚り線/はんだめっき>


3.Cloth Replica <シ-ルド>


あと、もう1つ。
やってみたかったのが、私のアンプに採用した同軸ケーブルの「RG188A/U」を使ったらどうなるかです。

アンプの話については解説本を出版してますので、興味のある方はどうぞ。
KIndle Unlimitedに入っている方は無料で読めます。

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真空管ギターアンプの仕組み(前編)
~回路図の解説~
https://www.amazon.co.jp/dp/B09TX9N7HX

真空管ギターアンプの仕組み(後編)
~モディファイの実践方法~
https://www.amazon.co.jp/dp/B09TXB4NFZ
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前は「RG-174/U」を使っていたのですが、オヤイデ電気さんのサイトにある特性表見ると、「RG188A/U」のほうが良さそうだったのと、ネットフリマで安く手に入ったので、これを使ってます。

shop.oyaide.com



というわけで、まずやってみるのは、Orville君の配線を全て「RG188A/U」に交換です。

交換前の状態を見ていきます。

トグルスイッチ部

キャビティ内


ピックアップ下の配線



では、既存配線を全部外していきます。



全部外しました。
う~ん、やはり細いなー


では、「RG188A/U」を用意して、これで配線していきます。


緑の線が見えますが、これはグラウンド用の太い線です。
グラウンド線は一般的に太いほうが良いと言われるので使ってみました。


配線完了です。


では、試してで音出ししてみます。


ん!?

太い!
そして歪みづらい!

ローミッドがガッツリ出る分、ハイが弱めになり、いつものゲイン量でも歪みが少ないというか大人しいというか、歪み過ぎない感じです。

シールド線て、中央にHOT線があって、それをシールド線が囲むことでHOT線へのノイズの飛び込みを防ぐのですが、シールド線があることでハイが若干落ちるんですよね。一番ハイ落ち影響の少ないものを選んではいますが、全部はやり過ぎだったようです。

いや、このサウンドが好きな人もいると思うので、悪いというわけではなく、私の好みには合わなかったというだけなんですが。

例えば、duncanのANTIQUITYを乗せて、クラシックな70'sロックサウンドツェッペリンやるぜー的な方には、ピッタリかも知れません。

私はEVHサウンドが好きなので、ちょっとやり過ぎたかなと思い、1本だけ汎用の線に変えてみました。

P.U.→(①)→キャビティ(Volume等)→(②)→トグルスイッチ→(③)→OUTPUTジャック
※①はP.U.にデフォルトでついているシールド線

という配線になってますが、最後の③の線をいつもエフェクターの配線に使っているものに暫定で変えてみました。


オレンジの線がそれです。



もう一度音出し。


う~ん、、、あまり変わらない・・・
何でだろう?「RG188A/U」が合わないのか??

※後でこのオレンジの線が合ってなかっただけということが判明しますが。。。

元々ついていたシールド線は敢えてシールド効果を弱くすることで、ギターに適したサウンドに調整していたのだろうか、と思い、それであればシールド線やめて、全部以下の線材にしたらどうだろう?

1.Belden 8503 22AWG Wire 
2.22AWG クロスレプリカ <撚り線/はんだめっき>

ということで、今度は全て「Belden 8503」に配線し直してみました。

※もはやこの辺から疲れ過ぎて写真撮るの忘れてました。というか撮ってません。


再び音出し。


ざーーーー


ノイズめっちゃ入るー。。。
やっぱシールド線の効果は大きかった。


よし、ちょっと冷静になろう。
落ち着けオレ。


P.U.→(①)→キャビティ(Volume等)→(②)→トグルスイッチ→(③)→OUTPUTジャック

②の線は、フロントピックアップとリアピックアップの信号がキャビティ側からトグルスイッチへ流れている(2本)。③はその逆向きで、トグルスイッチからOUTPUTジャックへ信号が流れている(1本)。

この3本が同じルートを通すように配線されているので、少なくとも、前述の2本と後述の1本のどちらかはシールド線にしたほうが良いだろう。

じゃあどっちが優先かと言うと、上流でノイズが入らないようにするほうが良いだろうから、前述の2本をシールド線にして、後述の1本を通常のワイヤーにするのはどうだろう?

ということで、再び「RG188A/U」登場。
②部分は「RG188A/U」で配線し、③は「Belden 8503」にしました。

③は「22AWG クロスレプリカ」と迷ったのですが、Beldenは中高域が強め、クロスレプリカは中音域が強めの印象だったので、HM専用機にしているこのレスポールにはBeldenがBESTチョイスという考えです。

P.U.がゲイン高いものを採用しているので、高音域が引っ込みがちというのも一因です。

これで改めて配線し直して、もう一度音出し。


おーーー、、いい音!
ノイズも乗らないし、低音が変に削れるわけでもなく、中高域がスパンと抜けてくる感じ、好印象です。


というわけで配線材はこれで決まりました。

このあと、他にギターも同じ手法で、③の部分だけ「Belden 8503」と「22AWG クロスレプリカ」を使い分けながら配線し直して、なんかグレードアップした気分です。

音源録って比較すれば違い分かるんでしょうけど、そんな気力は無いのでやってません。ブラインドテストしても違い分かるか分かりませんが、少なくともサウンド面・ノイズ面ともに悪い方向にはいってないので大満足です。

自分が気持ち良いと思えばいいんですよねー、こういうのは。

というわけで、今回はだいぶ疲れましたが、最後は気分よく終わりました。
ギター君たちが喜んでくれているような気がします!

ではまた!