どうも、lenheyvanです。
ギターをやっている人なら一度は憧れる、エディヴァンヘイレンのブラウンサウンド。
このサウンドを出してたくて、色んな文献を読んだり、都市伝説に食いついたり、歪エフェクターを買い漁ったり、しますよね?
1stのあのサウンドはとても不思議で、めちゃめちゃ歪んでて迫力あるブ厚いサウンドなのに、コードの分離感がキレイで、ボリューム下げるとクランチ~クリーンサウンドまで落ちるし、なんじゃこりゃなんですよね。
ピックアップが特殊なんだとか、電圧を下げているからこうなるんだとか、Joseの改造に秘密があるんだとか、テッドテンプルマンのプロデュース(レコーディング技術)がスゴイいんだとか、いやいや、エディの腕なんだとか、諸説あります。
で、今日はそのブラウンサウンドを追い求めた海外の強者たちを紹介したいと思います。
私の海外のMarshall Forumで情報を得たり、アンプ改造ノウハウについて意見をもらったりしますが、そこで教えてもらった有名人3人を紹介します。
エントリーNo.1
1人目はMark Abrahamian(マーク・アブラハミアン)です。
彼はStarshipというバンドで活躍したギタリストで、素晴らしいプレイヤー、かつ、才能ある有能なアンプビルダーだったのですが、残念ながら2012年に46歳という若さで亡くなってしまいました。
ステージでプレイしたあとに楽屋に戻って食事をとっていたときに心臓発作で気分が悪くなり、そのまま帰らぬ人になったそうです。
ただ、彼が残したものスゴイ精度で再現したブラウンサウンドはYouTubeでもまだチャンネルが残されています。
「RockstahAmps」というチャンネルで、5本だけですが動画があります。
中でも私がサウンド面で1番好きな動画はコチラ。
もう、まんま1stのエディですね。
彼のモディファイは Rockstah Mod5 と呼ばれています。
私が調べまわったところ、このモディファイはカスケード接続、カソードバイアスの定数値、ブライトキャップの値が味噌のようです。
(詳細な内容を把握していますが、あまり公にすべきではないと思いますので控えておきます)
Marshall特有のガシャーンといった全く遠慮の無い高音域とミッドハイの豊富な倍音、すごい歪んでいる(ように聴こえる)のにクリーンさも兼ね備えたディストーションサウンド。これぞ正統派ブラウンサウンドです。
まだ生きていたらどんなサウンドのアンプを作っていたんだろうと思うと残念でなりません。
いまだにMarshall Forum等、海外のサイトでは彼の作り上げたサウンドが話題に挙がっており、まさにレジェンドですね。
"RockStah Mod5" でググるとこれ以外にも動画等が出てくるので色々探してみてください。
エントリーNo.2
1人目はMichael R/T(マイケル R/T)です。
彼がモディファイしたアンプは「R/T Mod」と言われており、ブラウンサウンドを基調としつつ、少しオリジナリティを感じるサウンドです。
彼はまだご存命で「Audette Amps」という会社(?)を立ち上げており、YouTubeでもそのサウンドを聴くことができます。
以前、「Michael R/T」というチャンネル名でYouTubeに動画をあげていて、そのときは沢山あったのですが、急にある時に無くなって、やめたのかなーと思っていたら、「Audette Amps」で復活して(そのときに過去の動画はすべて無くなった・・・)、そして最近「Power Lines」というチャンネル名にしたみたいです。
彼の特徴がよくわかる動画はコチラ
1stよりも重心が下にあって、歪感も若干ファズっぽいというか粗いワイルドな感じがします。アルバムで言うと「Fair Warning」っぽいかな?
Extream、Dream Theatre、RATTも好きなようで聞き覚えのあるリフが随所に出てきます。
「R/T Mod」もカスケード接続が重要なポイントで、そこにカソードバイアスの定数値を工夫しているようです。
こちらのモディファイ内容も内容を把握していますが、"RockStah Mod5"とはまたちょっと違うアプローチでオリジナリティを出しているようです。
エントリーNo.3
3人目はDavid Bray(デビッド・ブレイ)です。
彼は自身が立ち上げた「David Bray Amps」の代表です、彼もまた素晴らしいアンプビルダーです。
私は元々「Marshall 1987X」を持っていたのですが、このアンプに色々な歪みペダルを組み合わせたり、自分で制作したペダルで試したりしたのですが、自分が追い求めるブラウンサウンドに限界を感じ「David Bray Amps」のcoco50というアンプを直輸入しました。
そのときの記事はコチラ
日本で知名度があるブラウンサウンド系アンプ(改造マーシャル系)だと、Soldano、Bogner、Friedmanなどありますよね。Friedman BE-ODが一番好みに近いかなーと思いながら色々探していると、David Brayを聴いたときに、コレだ!と思いました。
結局、それでも納得いかずに自分でアンプを改造し始めるわけですが、メーカーとして一般販売しているアンプ屋さんとしては、David Brayのサウンドは頭1つ抜けていると思います。
4550 Deluxという製品が出せるサウンドバリエーションが広くフラグシップ的な位置づけ、coco50はコントロールをシンプルにして価格を抑えつつサウンドは妥協せずに1stブラウンサウンドに焦点を当てた製品です。
Bon Joviのフィル・Xが試奏した動画や、海外で活躍する日本人ギタリストのToshi Yanagiさんの動画も公開されています。
初めて聴いてこりゃスゴイと思ったのはコレ
coco50
4550 Delux
この3人の中で、カスケード接続を採用してないのは唯一David Brayです。
よって、初段プリ管のゲイン段を1つしか使っていない(1959slpや1987のオリジナルと同じ)のにこのサウンドにしちゃうところがスゴイですね。
これは実機が手元にあるので、各種パーツの定数値等を解析しましたが、かなり研究したんだろうなと思われるような絶妙な定数値になっていました。
(敢えて中途半端な値になっているパーツが多数あったので)
そして何より彼は親切で、こんなサウンドにしたいんだ、と私の拙い英語で連絡したら、長文でアドバイスを返してくれるような温かい人ですっかりファンになってしまいました。
スピーカーを定番のCelesion GreenBackではなく、ROLA期のBlackBackを再現したScumBackを採用したのも彼の影響です。
(そうなんです、初期エディが使っていたのは実はGreenBackではなくBlackBackなんです)
それ以外にも色々なエディの逸話を聞かせてもらいました。
詳しくはコチラで
最後に
どうでしたでしょうか?
日本ではあまり情報が無いビルダー達のお話でした。
(と言うか知っている人はほとんどいないんじゃないかと)
今はブラウザの翻訳機能ですぐに日本語で読めるので便利ですよね。
海外のフォーラムを色々漁ってみると新たな発見があるかもしれません。
ピックアップなんかも、海外ブティック系で日本で有名なのは
Bare Knuckle、LindyFralin などがありますが、
Jim WargnerやWolfeToneなんかはほぼ無名ですよね。
世界に目を向けると、色々な可能性が広がっているので海外サイトを翻訳しまくと楽しいですよ。
そんなこんなで、私はBrayのcoco50を更にモディファイして自分好みのサウンドに進化させたのですが、それも宣伝のために貼っておきます。(確立するまでの試行錯誤に2年以上かかりました)
今は「Ice-Crash Amps」という商号で既存アンプを改造してメルカリSHOPで販売したりしていますので機会があればよろしくお願いします。
それではまた!