サウンドハウス

lenheyvan’s music

ギター、エフェクター製作、オーディオなど、大好きな音楽の話をしていきます。

【耳で比較してみよう】プリ管取っ替え引っ替え

どうも、lenheyvanです。

 

「耳で比較してみよう」シリーズ第2回目です。

今回はプリ管を新しく購入したので、取っ替え引っ替えしてみたいと思います。

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他の「耳で比較してみよう」シリーズ記事はコチラ

↓↓↓

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ちょうどヘッドから基板を出してバイアス調整していたところだったので、そのままプリ管を差し替えながらサウンドの変化を確認してみました。

 

バイアス調整を自分でやってみたい方はコチラ

↓↓↓

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はじめに

 

以前 Marshall 1987x を持っていたのですが、その時に、Marshallオリジナルのプリ管からTung-Solの12AX7に交換した時にローミッドの締まり具合やハイミッドの倍音の出方がすごく気に入って、今のアンプもこれに交換してみたいと思ってました。

 

Tung-Solの12AX7を通常版のものを二つと、高信頼性のECC 803S(ゴールドピン)を購入しました。(ECC 803Sはちょい高くて1.5倍くらいの値段です)

 

もともと私のアンプにオリジナルで付いていた真空管は初段から

JJ-エレハモ-エレハモという構成です。

 

以前の経験から音色に影響が一番大きいのが初段でしたので、

 

①初段の真空管を全種類試して、お気に入りを決める

②二段目を残りのものから一通り試してお気に入りのものを決める

③三段目も残りのものから一通り試してお気に入りのものを決める

 

という手順でやってみました。

 

本当は、順番入れ替えたりするといいんでしょうが、音源も録りながらやっていたので、ちょっと面倒だったので。

 

弾いてるときの感触と、あとで録音した音をもう一度聴いた時に印象が変わる可能性もあるのと、記録として残しておきたいという意図もあり、試した組み合わせを全部録音してみました。

 

Cubaseでマイク録りしてます。

皆さんがプリ管を選ぶ場合の参考にして頂ければ。

 

 

以下、サンプル音源です。

是非イヤホンやヘッドホンで聴いてみてください。

 

生のサウンドで比較して欲しいため、音源としてのマナー程度のリバーブのみで、敢えてノイズ除去もしてません。

 

また、前述のとおり、この作業の前にアンプのバイアス調整をしていたので基板むき出しの状態で録音してますので、外来ノイズを拾ってそれがそこそこ入っています。

ご了承ください。特にハイゲインで試したRiff3。

(ヘッドにしまってから録音すれば良かったー。。。)

 

サンプル音源

 

<Riff1>

1.【JJ】-【EH】-【EH】

 

  ※再生できない場合はこちらから。

 

2.【Tung-Sol 12AX7】-【EH】-【EH】

 

  ※再生できない場合はこちらから。

 

3.【Tung-Sol ECC803S】-【EH】-【EH】

 

  ※再生できない場合はこちらから。

 

4.【Tung-Sol ECC803S】-【Tung-Sol 12AX7】-【EH】

 

  ※再生できない場合はこちらから。

 

5.【Tung-Sol ECC803S】-【JJ】-【EH】

 

  ※再生できない場合はこちらから。

 

6.【Tung-Sol ECC803S】-【JJ】-【Tung-Sol 12AX7】

 

  ※再生できない場合はこちらから。

 

<Riff2>

1.【JJ】-【EH】-【EH】

 

  ※再生できない場合はこちらから。

 

2.【Tung-Sol 12AX7】-【EH】-【EH】

 

  ※再生できない場合はこちらから。

 

3.【Tung-Sol ECC803S】-【EH】-【EH】

 

  ※再生できない場合はこちらから。

 

4.【Tung-Sol ECC803S】-【Tung-Sol 12AX7】-【EH】

 

  ※再生できない場合はこちらから。

 

5.【Tung-Sol ECC803S】-【JJ】-【EH】

 

  ※再生できない場合はこちらから。

 

6.【Tung-Sol ECC803S】-【JJ】-【Tung-Sol 12AX7】

 

  ※再生できない場合はこちらから。

 

 

<Riff3>

1.【JJ】-【EH】-【EH】

 

  ※再生できない場合はこちらから。

 

2.【Tung-Sol 12AX7】-【EH】-【EH】

 

  ※再生できない場合はこちらから。

 

3.【Tung-Sol ECC803S】-【EH】-【EH】

 

  ※再生できない場合はこちらから。

 

4.【Tung-Sol ECC803S】-【Tung-Sol 12AX7】-【EH】

 

  ※再生できない場合はこちらから。

 

5.【Tung-Sol ECC803S】-【JJ】-【EH】

 

  ※再生できない場合はこちらから。

 

6.【Tung-Sol ECC803S】-【JJ】-【Tung-Sol 12AX7】

 

  ※再生できない場合はこちらから。

 

 

サウンドインプレッション

 

私がいろいろ試した結果一番好みのサウンドだったのが Tung-SolのECC 803S でした。

 

Tung-Solの12AX7はローミッドがパンチがあるのと、ハイミッドの倍音(1Khzくらい?)がキレイに出るという特徴があるように私には聴こえました。

 

そのサウンドは凄く好きなのですが 、JJのような高音域が煌びやかなサウンドもすごく大好きです。

 

Tung-Solの ECC803 S は同メーカーの12AX7を更に派手にさせたような音色に感じました。

 

逆にTung-Sol 12AX7のようなローミッドが締まる感じはあまり受けませんでしたね。

初段にはあまり低音域成分は入らないほうが私は好きなので、この管が気に入りました。(ECC83と12AX7の違いなんでしょうかね?)

 

あと面白かったのは、ECC803Sにするとアンプの音が大きくなった点です。

Cubaseへの入力が過入力で割れたため、少しINPUTレベルを下げて他と同じくらいに調整しました。ゲインが高いんでしょうね。

 

三段目のプリ管はTung-Solの12AX7とエレハモですごく悩みましたが、1段目と2段目との相性なのか12AX7だと音が締まりすぎていて、もうちょい暴れ感や、低音のルーズさが欲しいなと思い最終的にエレハモをチョイスしました。

 

でも、Tung-Sol 12AX7のハイミッドの倍音も捨てがたいのでまだちょっと悩んでますが・・・

 

 

最後に

 

さて、皆さんの好きな組み合わせはどれでしたか?

 

ECC 803Sはすごく気に入ったのでもう一本購入して2段目の JJ と交換してみたいなと思いますが少しお高めなのと、同じもので揃えるのもちょっと芸がないような気もするのでまた今度にしたいと思います。

 

ではまた!

 

(2022/4/6追記)

やっぱり欲しくて、ECC 803Sをもう一個買いました。

最終的な好みは、次の通り。

1段目:Tung-Sol ECC803S

2段目:Tung-Sol ECC803S

3段目:エレハモ 12AX7

 

1、2段目はハイ抜けが良くクリスピーなECC803S、3段目はローミッドが芳醇でジューシーなエレハモがバランス取れて良かったです。

 

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(2022/3/12 追記)

さらにアンプいじりが高じ過ぎて、真空管アンプの回路解説、モディファイ方法についての電子書籍を出版しました。

kindle unlimitedに入っている方は「読み放題」に入ってますので無料で読めますので是非どうぞ!

 

真空管ギターアンプの仕組み(前編)
~回路図の解説~


真空管ギターアンプの仕組み(後編)
~モディファイの実践方法~

バイアス調整の方法

どうも、lenheyvanです。

 

アンプいじりが高じて最近、バイアス調整を自分でやるようになりました。

 

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最初はおっかなびっくりでしたが、やってみると非常に簡単なもので、「こんなんで業者に高いお金を払っていたのかー」と思いました。

 

ま、そういう知識を持ってることに価値があるので、作業自体は簡単でもそれくらいのお金を取るのは当然ではあります。

 

なので、その知識を身に着けてみました。

 

バイアス調整くらい自分でやれるようになりたい、という方は是非やってみて欲しいと思います。

 

本記事ではざっくり概要だけ説明しています。

 

ある程度知識がある方であればこの程度で十分かと思いますが、回路をあまりいじったことない方は「ちょっと無理かな」と思うかも知れません。

 

でも大丈夫です。

 

実際の作業をどのように行うかは、書籍化しており、実際に回路をヘッドから引き出すところから、手順に沿ってバイアス調整を写真付きで実演しながら解説していますので、これが一冊読めば、あなたもバイアス調整を自分で気軽に行うことができちゃいます。

↓↓↓

バイアス調整は自分でできる!: もう真空管アンプに悩まされない。

 

はじめに

堅苦しいことを言って申し訳ありませんが、これは大事なことなので必ず読んでください。


真空管アンプには場所によっては400-500vという高電圧がかかっています。

たとえ電源を切ったとしても、大容量コンデンサには高電圧が蓄積されています。

 

そのため、不用意のこれらを触ってしまうと感電し、場合によっては感電死のリスクもあります。

バイアス調整、真空管交換の作業においては、万全の注意のうえ、ご自身の責任で行ってください。



少し怖がらせてしまいましたが、ちゃんとルールを守ってやれば、必要以上に怖がる必要はありません。

 


私は次のことを守って作業しており、いつも楽しくバイアス調整、真空管交換しています。

  • アンプ内部をいじる場合は必ず電源(スタンバイスイッチだけでなく)を切ってから行う
  • 厚手の軍手かゴム手袋を着用する(直接コンデンサ等に触れないようする)

  • 必ず片手で作業する
    (両手で触って万が一感電した場合、アンプ→片手→心臓→片手→アンプというループができてしまい、心臓に電流が流れて非常に危険)

 

バイアス調整の手順

 

それではバイアス調整の手順を解説していきます。

0.アッテネーター経由でキャビネット接続

スパイクノイズでスピーカーを痛める可能性があるので、アッテネーター経由でキャビネットに接続する。
 
  アンプ→アッテネーター→キャビネット

 

 

1.コントロールグリッドのバイアス電圧を深くしておく

以下のとおりテスターを挿す。電源ONで-45V程度のマイナス電圧がかかる。ここで半固定抵抗を回して、この数値を小さくしておき、バイアス調整時に突然大きな電流がかからないようにする(-50Vとか)
 

 プラス側  :5番ピン(コントロールグリッド)
 マイナス側 :8番ピン(カソード)

 

 

2.プレート電圧(Ep0)の測定

以下のとおりテスターを挿す。電源ONではまだ電圧がかからない。スタンバイONにすると電圧がかかる。

 

この電圧から5~10V引いた値がEp0になる。
 
 プラス側  :3番ピン(アノード(plate))
 マイナス側 :8番ピン(カソード)

 

 

3.適正電流値の計算

以下数式で計算する。

 (PD/Ep0)*0.7=Ip0

 

これに3~4mA足した値が適正電流値(Ip0)になります。

 

 PD :プレート損失(W) ※EL34は25W
 Ep0 :プレート電圧(V)
 Ip0 :アイドリング電流(プレート電流)(mA)

 

 

4.バイアス調整

以下のとおりテスターを挿す。

 

スタンバイONにて電流が流れるので、半固定抵抗を調整して、目的の数値まで上げる。

 プラス側  :1Ω抵抗(※1)の1番ピン側
 マイナス側 :1Ω抵抗(※1)のGND側

 ※1 1番ピンとGNDの間に1Ω抵抗を事前に取り付けておきます。

 

はい、以上終了です。

 

慣れるとここまでで30分あれば十分です。

 

私はプリ管と同じ感覚でパワー管を交換し、ささっとバイアス調整して、サウンドの変化を楽しんでいます。(いわゆる球ころがし)

 

おわりに

 

アンプ内部の回路は少し知識が無いとキケンなので、専門業者の聖域であり素人は触っちゃいけないというような風潮があります。


ただ、海外では自由にアンプをD.I.Yしたりモディファイしています。


そういうところはすごく皆自由に、かつ、活発に行っています。

 

YouTubeでも回路図を見せながら、

「ここの抵抗をこっちに付け替えてみよう。さあ、どんなサウンドになるか楽しみだ。」

とか言いながらハンダごてでいじりながら、最後にBefore/Afterを実際に聴き比べてみる、なんて動画もごろごろ転がっています。

 

「ちゃんと安全に配慮したうえで思いっきり楽しむ!」という文化が日本にもできると、もっと楽しくてHAPPYな世界が待っていると私は本気で思っています。

 

ではまた!

 

(2022/3/12 追記)

さらにアンプいじりが高じ過ぎて、真空管アンプの回路解説、モディファイ方法についての電子書籍を出版しました。

kindle unlimitedに入っている方は「読み放題」に入ってますので無料で読めますので是非どうぞ!

 

真空管ギターアンプの仕組み(前編)
~回路図の解説~



真空管ギターアンプの仕組み(後編)
~モディファイの実践方法~



そして、辿り着いた私なりのブランドサウンドがコチラです。

↓↓↓

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ブラウンサウンドに近づくためのピックアップ選び(2/2)

どうも、lenheyvanです。

 

はじめに

以前、ブラウンサウンドに最適なピックアップを紹介する記事を書きましたが、いやーいいものを見つけちゃいました♪

 

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↑の記事で、最終的に辿り着いたのが「Vanzandt Tru Bucker」でしたが、あれからもピックアップ漁りはライフワークのように行っていて、非常に良いものを見つけたのでご紹介します。

 

海外ブティック系の世界へ

ピックアップ大好きな私は、よくお世話になっている有名な「ピックアップ大将」さんで紹介されていた海外の(日本では)マイナーなあるピックアップが気になり、そこから海外ブティック系の世界へ入っていくことになります。

 

私はあまのじゃくなので、Tom Holmes、LINDY FRALINのような知名度のある高級ピックアップには目もくれず、日本では知名度無いけど海外で評価されているものが好きです。(David Brayアンプを手に入れたのも、私の根底にはそういうものがあると思います)

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そして海外のブラウンサウンドの記事とか見てると、「このピックアップ最高だぜぃ」と言っている人がちょいちょい居て、聞いたことないようなメーカーのピックアップを紹介してたりすることがあります。

 

そうなると、ピックアップ大好きな私としては気になって、ググったり、Youtubeでどんなサウンドか聴いてみたりしてどうしても欲しくなってしまいます。

 

というわけで、日本では知名度無いけど海外で結構人気がある(と思われる)メーカー2つを紹介したいと思います。

 

そしてこのブティック系の世界へ入ったことで、今の私の中ではブラウンサウンドには最適なピックアップを見つけることができました。

今や、ブラウンサウンドを目指すなら、私の一押しのピックアップです。

 

①Wolfetone Pickups

これは「ピックアップ大将」さんで紹介されていたのですが、要約するとこんな感じです。

倍音がめちゃくちゃ出る

・全帯域に渡ってハリとパンチがありダイナミックレンジが大きい

・ピックが当たった時に炸裂感がスゴイ

・トレブルが突き抜けている

・低音弦でリフを弾くと存在感がある

ピッキングしたときの情報量が多い

 

これ、まさに私が求めているサウンドじゃないかと。

もうこりゃ買うしかないです。

 

ただ、輸入代理店が見当たらなかったので直接本国のサイトから購入しました。

 

それがこちらです。

https://www.wolfetone.com/

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Humbuckerのラインナップとしては上図の8つです。

PAF系だと Marshallhead、Dr.Vintage、Marshallhead MKⅡ、Legends です。

 

Youtubeや中古市場調べると、Marshallheadは球数が多いようなので人気がありそうです。名前もまさにマーシャルなサウンド出します的な感じですもんね。

 

私の気になっているGrey Wolfeはモダン系に属してます。


モダン系のラインナップは Grey Wolfe、Timbre Wolf、Fenris、BisterBucker の4つで、Youtubeで色々聴いた結果、Timbre Wolfが太く、かつ、倍音豊富でパワーのある迫力的なサウンドに感じました。

 

ブランサウンド目指すなら直流抵抗値が7.5-9.0kΩ程度のPAF系が定説となっていますが、どうしても気になるのでGrey Wolfeを購入しました。

 

加えて、私が購入した時期はコロナに負けるなキャンペーン的なものをやっていて、20%OFFとお安くなっていました。

 

私のレスポールはハイパワー専用(HM専用機)にしているので、レスポール用にTimbre Wolfも合わせて購入しました。

 

ではサウンドインプレッションです。

 

Grey Wolfe(ブリッジ用)

サウンドはまさにピックアップ大将に書かれていたとおりです。


例えるなら、DuncanのSH-PG1b Pearly Gates(パーリーゲイツ)の中域のハリを全体的に広げたようなサウンドです。

 

トレブルが強いので、ギャリンギャリンというようなテレキャスっぽさに太さを加えたような感触です。

 

ただ、ちょっと私には、全帯域が全部強い(平坦に感じてしまう)というところと、金属的な高音が耳につく、という2点が好みに合わず、売ってしまいました。

 

Timbre Wolf(ブリッジ用)

こちらもYoutubeで聴いていたサウンド通りで、倍音が豊富でピークがちょうど良く(1khzくらい?)、パワーもあるためHM専用機としてはピッタリでした。

 

それまでGibson 500Tがメインの座にいたのですが、Timbre Wolfeに取って変わりました。こちらは大成功です!!

 

WolfeToneは全体的に硬めでハイが強めな味付けがされているように感じました。
テレキャス的なギャリ~ンというサウンドが好きな方はハマると思います。

 

②Jim Wagner Pickups(WCR)

次はこちら。

JWP Guitar Pickups

f:id:lenheyvan:20211103111109p:plain

 

WCRという名前を良く見たのですが旧称なのかも知れません。

今はJim Wargner Pickupsという名前になっています。

結構詳細に説明が書いてあるのと、Youtubeにもそこそこ動画があったので色々見聴きしましたが、その中で気になったがこちら。

 

Crossroads、DarkBurst、Godwood、Moore/Green の4つ。

 

サイトの説明によると、次のとおりです。

Crossroads

 :Cream(エリッククラプトン)のCrossroadsのようなサウンド

 

DarkBurst

 :Crossroadsを更に巻き数を多くした、Eat a Peach "のDuane、Free、Bloomfieldの"Super Sessions"、EVHのbrown-sound

 

Godwood

 :DarkBurstを更に巻き数を多くし、サウンド傾向としてはミドルが太くてジューシー、倍音がよく出る

 

Moore/Green

 :甘い歌声のようなゲイリームーアサウンド

 

EVH大好きな私としてはDarkBurstですね。

他も気になるものがありますが、まずはDarkBurstを試そうと思いました。

 

こちらも輸入代理店が見当たらなかったので直接本国のサイトから購入しました。

 

ではサウンドインプレッションです。

 

DarkBurst(ブリッジ用)

いやー、これいいですね。

控えめに言って最高です。

 

何がいいって、

・ハイミッドの倍音がめちゃくちゃ出る

・ハイにキレがあるが、耳に痛くない

・周波数帯域にうまく緩急がつけられていて、ミドルがジューシー、ベースはしっかり出るが濁りは無い。

・立体感がある

ピッキングニュアンスが良く出る

です。

 

Vanzandt Tru Buckerもすごく傾向が似てますが、違いはこんな感じです。

 

・音質

  DarkBurst=柔らかい ⇔ Tru Bucker=硬い

倍音

  DarkBurst=ハイミッド ⇔ Tru Bucker=プレゼンス

・強み

  DarkBurst=ミッドの色気 ⇔ Tru Bucker=キレ

 

今までメインはVanzandt Tru Buckerでしたが、こんな使い分けをすることにしました。

Vanzandt Tru Bucker :ブルースロック用

・DarkBurst     :EVH用

 

DarkBurstがあまり良すぎたので、色々機材を売って、追加でCrossroads、Godwoodを購入しました。

 

本当はMoore/Greenも欲しかったのですが、これはスペシャルオーダー品なのでネック/ブリッジのSet販売しかしておらず、中古市場を漁っても出てこなく、そしてお金も作れないのでこちらはあきらめました。(いつかGetしてやる!!)

 

こちらもサウンドインプレッションいってみましょう。

 

Crossroads(ネック用)

まさにPAF系のお手本のようなブルージーピッキングニュアンスが良く出て(DarkBurstより出ます)、コード感もキレイに分離して聴こえます。

 

サウンドは柔らかめで耳に痛いところはありません
ネックに搭載してコードを弾くと、すごく気持ちよく鳴ってくれます。

 

ブルースロック用として、

 ネック  :Crossroads
 ブリッジ :Vanzandt Tru Bucker

の組み合わせで使っています。

 

Godwood(ネック用)

これは前評判通りミドルがジューシーですね。ピッキングニュアンスもよく出ます。
パワーがありますが、そこまで派手な押し出し感ではないので暑苦しさはありません。

 

DarkBurstよりピークがミドルに寄っているので、リード向きな感じがします。

硬めのギターの場合は良いバランスになりそうですし、逆にレスポールに載せて太さ・厚みで攻めるというサウンド作りもできると思います。

 

メイン機(ハードロック用)として、

 ネック  :Godwood
 ブリッジ :DarkBurst

の組み合わせで使っています。

 

WCRは全体的に柔らかめでジューシーな倍音が出るように味付けがされているように感じました。

 

最後に

ちょっとお高めですが、「Jim Wagner Pickups(WCR)」はすごくいいですよ。

DarkBurstは気に入り過ぎて、後日もう1個買い足しました。

 

ブラウンサウンドを目指すなら、Vanzandt Tru Buckerが私の中ではTOPでしたが、DarkBurstがTOPの座につきました。

ミドルがジューシーなのでブランサウンドにピッタリです。


Vanzandt Tru Buckerはもっと派手めのキラキラした倍音が出るので、キレを重視したい場合はこちらを使う、というように使い分けるといいかなーと思いました。

 

WCRは本国のサイトでデモ演奏がかなり豊富にあるので聴いてみると、すごく参考になると思います。

 

私的にはこれを超えるものは中々出てこない気がしますが、超えるものが出てきたらまた記事にしますね。

 

ではまた!

 

 

(2022/3/12 追記)

この記事を書いた当時はSONICのFull-Up Volumeを使っていたのでVanzandt Tru Buckerの超高域が耳についたのですが、通常の500kΩに戻すと、めちゃめちゃいい感じになりました。

今の私にはやはり「Vanzandt Tru Bucker」がブランドサウンド目指すには最高峰です。(コロコロ変わって申し訳ないです・・・)

 

詳細はこちらの記事を参照ください。

↓↓↓

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18v仕様のエフェクターを9v電源化する方法

どうも、lenheyvanです。

 

最近、MXRのフランジャーM117Rを手に入れました。

VANHALEN好きの私としてはPhase90と並び、必須アイテムです。

 

エディシグネチャーのEVH117も良かったのですが、デザインがもろエディストライプなので、うまくもないのにエディシグネチャー使ってるよと思われるのも恥ずかしく、こちらにしました。

 

 

 

これで、unchainedが弾ける♪
早速、こいつをかけて弾いてみましたが、いやー楽しい。気分だけはエディです。

 

ただですね、このエフェクター18v仕様なんです。

 

18v用のACアダプターはちゃんとついてくるのですが、私のボードで活躍しているパワーサプライは9v電源のみで、コンセントを挿せる口はありません。

   

これだとボードで完結できなくなり、別途、Flangerだけコンセントに挿すか、パワーサプライをコンセント対応のものに購入し直さないといけません。

 

今のパワーサプライを売って、コンセント対応しているものを購入し直すと、売却額を鑑みても追加投資1万は必要そうです。

 

かと言って、このエフェクターだけ別コンセントで対応するのも、なんかエフェクタボードが中途半端な感じがします。

 

いやー、正直どっちも厳しいですねー。。

 

考えたあげく、私は思いつきました。

 

エフェクター内部で9vから18v昇圧すれば、いいんじゃないの?

 

昇圧回路を作って、エフェクター内部に組み込むというハードルはあるものの、やってみる価値は大いにあります。

 

というわけで、18v仕様エフェクターの9v電源化プロジェクトです。

 

作業工程は以下のとおりです。

  1. 昇圧回路の作製
  2. ケース分解&基板取り出し
  3. DCジャック取り外し(ついでにLED交換)
  4. 昇圧回路の取り付け

1.昇圧回路の作製

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実は以前、歪みエフェクターの9v/18vの比較実験をしたのですが、そのときに作製していた回路が余っていたので、それを活用します。

 

回路の作り方は以下の過去記事で詳しく書いてますのでここでは割愛します。

 

ちなみに左側のコンデンサニチコンのFineGoldですが、低ESRのOS-CONなどのほうが良いのでは、とツイッターでお世話になっているフォロワーさんからアドバイス頂きました。

 

お仕事柄、この辺は知識豊富な方で、私のような素人にはありがたい情報です。試される方はOS-CONをお勧めします。

 ↓↓↓

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2.ケース分解&基板取り出し

まずは裏蓋を外します。

真ん中に電池を置くようのケースのようなものがあります。

電池用ホックが2つあり、ここからも18v仕様であることが分かります。

 

このスペースがあれば、昇圧回路を組み込むのはスペース的には全然問題なさそうです。

 

f:id:lenheyvan:20210828090554j:plain

 

 

 

そして、電源部がここです。

これを外して、いい感じに配線して、戻すことになります。

 

f:id:lenheyvan:20210828090917j:plain

 

まずは、この基板を取り外します。

 

普通にポットを押して外そうとしたのですが、基板が動きません。

よく見ると、ポットの切れ込み部分がケースに刺さっているので、こいつをマイナスドライバーで押してみます。

 

f:id:lenheyvan:20210828101826j:plain

 

う~ん、ダメっす。。

これでも基板は動きません。

 

ケースを見回してみると、どうもDCジャックがケースに引っかかるようになっているのでこれが原因のようです。

f:id:lenheyvan:20210828102126j:plain

 

またもやマイナスドライバーで押してみました。

結構固かったですが、グイグイ押してみました。

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ようやく基板から外れてくれました。

基板を取り出すだけで一苦労です・・・

 

試される方は強引にやり過ぎて壊さないようお気を付けください。

f:id:lenheyvan:20210828102420j:plain

 

3.DCジャック取り外し(ついでにLED交換)

せっかくなので、LEDを交換してモディファイ感を出していきたいと思います。

 

このエフェクターには何色が合うかなー?

 

こういうのを考えるのも楽しい時間です。ブラックな筐体なのでPOPな感じではなくシックな感じでいきたいと思います。

 

LEDの在庫を見ると、いい感じの色がありました。

パープルです。これに決めます。

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例によって、ハンダを盛ってからハンダ吸い取り線でハンダを除去します。

(このやり方は先程の過去記事にも記載しています)

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キレイにハンダが取れました。

ここにさっきのパープルLEDを取り付けます。

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取り付け完了!!

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次にDCジャックです。

こちらもキレイに取り外しできました。

f:id:lenheyvan:20210828103949j:plain

 

4.昇圧回路の取り付け

さて、メインの配線処理です。

 

(モディファイ前)

  DCジャックのプラス→基板電源

  DCジャックのマイナス→基板GND

(モディファイ後)

  DCジャックのプラス→昇圧回路のIN(9v)→昇圧回路のOUT(18v)→基板電源

  DCジャックのマイナス→基板GND

  昇圧回路のGND→基板GND

 

とすればOKのはずです。

 

絵で描くとこんな感じです。

f:id:lenheyvan:20210828101051j:plain

 

ポイントは

・DCジャックのプラスは、昇圧回路を経由させてから、基板の同じ場所(電源)へ配線

・DCジャックのマイナスは、昇圧回路のGNDと一緒に基板の同じ場所(GND)へ配線

・DCジャックの電池スナップは元の通り配線

です。

 

 作業の前に一応、付属の純正ACアダプタの電圧を測ってみます。

f:id:lenheyvan:20210828104514j:plain
f:id:lenheyvan:20210828104519j:plain

 

ちゃんと18v出てますね。

 

では、DCジャックと昇圧回路を配線します。

※画像ではDCジャックと昇圧基板を完全に結線してしまってますが、この状態だと物理的に基板に取り付けできなかったので、後で一回外してから再度結線しました。

 

先程の絵に記載したとおり、DCジャックのプラスと基板の電源はショートさせないよう注意する必要があります。

DCジャックのプラスは下の画像の矢印部ですが、そのまま基板に戻すと、基板とショットしちゃいます。

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そのため、絶縁テープでショートしないようにしておきます。

f:id:lenheyvan:20210828105515j:plain

 

 

取り付け前に、昇圧回路を通した状態での電圧を測っておきます。

ダイオードの電圧降下があるので、若干下がりますが、17v弱は出てるのでOKとします。

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あとは、さっきの絵のように基板に取り付けていきます。

 

昇圧回路は基板の背面に置くので(裏蓋を開けて上面から見ると基板の背面になってます)、それを踏まえて基板側の穴をうまく使って配線していきます。

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これで配線は完了です。

音出し確認OKです。

 

内部トリマーが4つありますが、内、2つはいじっても違いが分かりませんでした。

 

メモし忘れたので記憶ベースですが、確かどれか1つのトリマー(右上のだったかな?)がかかり具合をエグくできるやつで、エグくしたほうがunchainedのあのサウンドに近かったのでMAXしたと思います。

 

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では、またケースに戻していきます。

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ケースに戻して終わったら、念のため内部でショートしてないかのチェック。

はい。問題ありません。完成です!

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最後に

多少の電子回路の知識は必要になりますが、パワーサプライがACアダプターを直接挿せるタイプではない場合は、この昇圧回路組み込み作戦は有効です。

 

ただし、裏蓋を開けて、昇圧回路が入るスペースがあるかは要確認ですね。

 

XOTIC系とかだとちょっと厳しいかも知れません。

(昇圧可能の製品なので、この作戦のコンセプトにはピッタリなんですけどね・・・)

 

MXRサイズ以上あれば大丈夫そうな気がします。

 

昇圧回路自体は部品数少ないので簡単に作れますし(部品代も数百円くらいじゃないでしょうか)、あとはエフェクターの配線を今回やったように接続してやれば割と簡単にできちゃいます。

 

いやー、最近昇圧にハマってきました。

レンジが広い音って弾いてて楽しいんですよね♪

 

みなさん良きエフェクターライフを。

 

ではまた!

 

 

 

古いエフェクターへのDCジャック・LED増設 & トゥルーバイパス化

どうもlenheyvanです。

エディに憧れるギタリストは絶対持っていなければならない、と中学校でも習ったMXRのPhase90とFlanger(M117R)ですが、今回はPhase90の痒いところに手を届かせる改造についてです。

 

もちろん、ビンテージエフェクターについても同様の方法で改造が可能です。


Phase90は今も現役(2021/8現在)で販売されていますが、通常版と復刻版があります。主な違いは次のとおりです。

 

 

 

  • 現行版(M101)

 ・スクリプトロゴ
 ・LEDあり
 ・DCジャックあり
 ・エフェクトONにするとゲインが少し上がり、かかり方がエグい

 

  • 復刻版(CSP026 '74 Vintage Phase 90)

 ・筆記体ロゴ
 ・LEDなし
 ・DCジャックなし
 ・エフェクトONにしてもゲインは変わらず、かかり方が爽やか


現行版で一番嬉しいような嬉しくないようなところはゲインが上がるところです。
ゲインが上がるので音量も少し上がります。

 

バッキングで特定のパートのみかける、なんて場合は急に音量が大きくなるので勝手が悪いんですよね。


逆にギターソロで目立たせたい、なんて場合はこっちのほうが嬉しいかも知れません。
これがイヤで、かの有名なR28 Modでビンテージ・復刻版同様のシュワシュワ爽やかフェイザーにしている方も多いかと思います。

 

エディは結構、前者の使い方があったりするのでVANHALENやるなら復刻版かなと思い、購入しました。

 

現行版がぎゅわわ~ん だとすると
復刻版はしゅわわ~ん です。

 

復刻版は守備範囲が広く感じます。
クランチ気味でカッティングなんかすると、ちょっとオシャレな雰囲気を演出できます。


そしてもう1点悩ましいのが復刻版はDCジャックがついてないところです。


ノイズ除去の観点からは電池最強なのですが、切れるかも知れないというところに神経を使いたくないので、歪み系も何でも、私はもっぱらACアダプタ派です。

 

あと、LEDがついてないのでON/OFFが分からないところも実践ではちょっと使いにくいところです。意図しないところでONになったりOFFになったらイヤなので。

 

というわけで、DCジャック増設&LED追加プロジェクトです。
ついでにフットスイッチも3PDTスイッチに交換してTrueBypassにしちゃいます。


作業工程は以下のとおりです。

  1. 位置決め
  2. ケース穴あけ
  3. 既存配線の確認&把握
  4. パーツ取り付け(DCジャック、LEDホルダー、3PDTスイッチ)
  5. 配線

1.位置決め

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3PDTスイッチは既存のSPDTスイッチ(フットスイッチ)と径が同じだったので加工無しで取り付け可能でした。
なので、穴あけはDCジャックとLEDホルダーの2箇所です。

 

まずは内部キャビティ内のスペース的に問題なさそうな場所を探します。
LEDは割と狭い場所でも取り付け可能ですが、DCジャックは少し内部にスペースが必要です。

 

スペース的に余裕ありそうなのは、IN/OUTジャックの下のほうです。

DCジャックはOUTジャックのすぐ下が使いやすくて好きなのでそこにします。

 

LEDは現行品や一般的なエフェクターではど真ん中が多いですが、オリジナリティ出したいのとそこじゃないほうがバランス的にカッコ良さそうなので違う場所にします。あまり迷うこともなく直感で右上にしました。

 

2.ケース穴あけ

穴あけ加工はTAKACHIやHAMMONDで散々やってきましたが、MXR製ケースの加工は初です。

 

まずはいつも通り場所を決めたら、ドリルがズレないようにセンターポンチで小さな窪みを作ります。

 

では、電動ドリルで穴あけしていきます。

 

最近はステップドリル(タケノコみたいに段々になっているやつ)が楽なので、これで一発で空けます。


ちゃんと抑えてないとケースごと回ってしまい、ドリルが持っていかれて最悪ドリルが折れて飛んできてキケンなので、しっかりケースを抑えます。

 

 

あれ?入っていかない

 

 

 

っていうか熱ッ!

 

 

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ステップドリルが入っていかず、クルクル回っている内に摩擦熱でケースがゲキ熱になりました・・・

 

MXR製ケース(と言うか他メーカーの市販品も同じ?)はちょっと厚めで、1000円程度の安いドリルではダメなようです。
TAKACHIやHAMMONDでは普通に空けれたんですけどね。


そこで、ホームセンターで購入した普通のドリルに替えて、小さい穴を空けます。

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今度はすんなりいきました。
ちょっと汚いですが・・・

 

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ここからまたステップドリルに替えて穴あけします。


おう、いけるいける。

 

 

ガコッ!

 

 

あぶねー

 

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慎重にやっていたつもるなのですが、危なく大きすぎる穴を空けてしまうところでした。

 

ステップドリルは上から圧をかけすぎると、一気に大きな穴が空いてしまうので要注意。適度な圧で、一段づつあけていきましょう。。

 

DCジャック、LEDホルダーを通してみて、ぴったりの穴ができたので、ちょっと汚いですがこれにて穴あけは終わりです。

 

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3.既存配線の確認&把握

パーツ取り付け&配線の前に、既存配線を確認しておきます。

見たところこんな感じになっているようです。

 

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①電池ホルダーから繋がっている赤の線が基板の電源プラスへ
②電池ホルダーから繋がっている黒の線がINジャックのマイナス(スリーブ)へ
③INジャックのプラス(つまりギター信号)がSPDTスイッチのINへ
④SPDTスイッチのINから基板INへ
⑤基板OUTからSPDTスイッチの端子1へ
⑥SPDTスイッチの端子2からOUTジャックのプラスへ
⑦基板のGND線はOUTジャックのマイナスへ
⑧INジャックのGNDとOUTジャックのマイナスを結線

 

シンプルな配線だけど、字で書くと分かりにくい・・・

 

絵で書くとこんな感じです。

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割と分かりやすい配線なのですが、意外だったのが「INジャックのGNDとOUTジャックのマイナスを結線」の部分。

 

これGNDループになっちゃんじゃないのかな??

ついでなので一点アースにしちゃいましょう。


これで設計フェーズは完了です。

4.パーツ取り付け(DCジャック、LEDホルダー、3PDTスイッチ)

最初にスペース的に問題ないか確認したものの、いざ取り付けると予期せぬ問題が出ることも度々ありますが、今回は大丈夫なようです。

 

DCジャックは十分余裕ありです。
六角ネジもモンキーレンチでしっかり締めれます。

 

たまに、モンキーレンチが入るスペース無くてラジオペンチで締めることもあるけど、ちゃんとガッチリ締めれないのとネジがなめってくるのがイヤなんですよ。その点今回は問題ありません。

 

LEDホルダーはちょっとスペース小さい目なのでさすがにモンキーレンチは入らないのでラジオペンチで締めます。

 

ガッチリではないけど十分締めれましたのと、後でホットボンドで固定するのでこれでOK。

 

3PDTスイッチは、ケースにスリットが入っているのでそれに合わせて取り付けます。

 

 

あれ!?縦になっちゃった。

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いつも横にして取り付けしているのでちょっと違和感。

まあ、外からの見た目は変わらないし、配線上も問題はないのでこれでOK。

 

5.配線

作業後の配線図はこんな感じになります。

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では項番1に記載した既存配線からの変更ポイントを赤字で記載します。

 

①電池ホルダーから繋がっている赤の線が基板の電源プラスへ
 →基板の電源プラス箇所にもう1本線を追加して、DCジャックへ接続します(電池もそのまま使用できるように電池ホルダーの線はそのままにしておきます)

 

②電池ホルダーから繋がっている黒の線がINジャックのマイナス(スリーブ)へ
 →INジャックのマイナスにもう1本線を追加して、3PDTスイッチの5番(GND)へ結線します。(黒の線はこのままにしておきます。理由は①と同じです。)

 

③INジャックのプラス(つまりギター信号)がSPDTスイッチのINへ
 →SPDTスイッチから外して3PDTスイッチの4番(IN)へ結線します。

 

④SPDTスイッチのINから基板INへ
 →SPDTスイッチから外して3PDTスイッチの1番(基板IN)へ結線します。

 

⑤基板OUTからSPDTスイッチの端子1へ
 →SPDTスイッチから外して3PDTスイッチの3番(基板OUT)へ結線します。

 

⑥SPDTスイッチの端子2からOUTジャックのプラスへ
 →SPDTスイッチから外して3PDTスイッチの6番(OUT)へ結線します。

 

⑦基板のGND線はOUTジャックのマイナスへ
 →OUTジャックから外して3PDTスイッチの5番(GND)へ結線します。

 

⑧INジャックのGNDとOUTジャックのマイナスを結線
 →この線を切断します。そして、INジャックのGNDとDCジャックのマイナスを結線します。(これでGNDループを断ち切って一点アースになります)

 

----- ↓↓↓追加作業ここから↓↓↓ -----

⑨LEDを取り付けます。筐体がオレンジ色なので同系統の色にしようと在庫を見ていたら、桜色が余っていたのでこれを採用します。LEDのプラスはDCジャックのプラスへ結線、LEDのマイナスは3PDTスイッチの2番(ON時のGND。LED切り替え用。)へ結線します。LEDは下に抜けてこないようにホットボンドで固定します。

 

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⑩3PDTスイッチの7番(OFF時のIN)と9番(OFF時のOUT)を結線します。これでスイッチOFF時にTrueBypassされます。

 

⑪最後に、1番(基板IN)と8番(OFF時のGND)を結線します。これはスイッチOFF時に基板INをGNDへ落とすことでポップノイズを防ぐためです。

----- ↑↑↑追加作業ここまで↑↑↑ -----

 


ハンダ取り・ハンダづけ作業のちょっとした注意点と言うかコツです。

 

基板のハンダを除去して新たに配線する際ですが、そのままハンダごてで温めても中々溶けない(吸い取り線が吸ってくれない)場合がよくあります。

 

抵抗ならまだしも、オペアンプダイオードなどは熱に弱いので温めすぎると熱で壊れてしまいます。

 

私がよくやるのは、除去したい箇所に敢えてハンダを盛ってから吸い取り線で吸い取るとキレイに短時間で除去できます。

 

例えば、①の基板の電源プラス箇所のハンダを除去してもう1本追加するところですが、最初はこんな状態になっています。

 

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ここにハンダを盛ります。

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そして吸い取り線で吸い取ると、こんな感じにキレイに除去できます。

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あとは普通にハンダづけすればOKです。

 

あと、ハンダづけするときに本来の使い方ではないですがヒートクリップが意外と役立ちます。

 

こんな感じで固定してハンダづけすると両手が使えて楽ちんだし確実に取り付けできます。

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最後に


これで完成です。

 

組み上げるとときに気づいたのですが、基板に半固定抵抗(トリマー)がついていました。

 

左に回すとシュワシュワが弱くなり、右に回すとやっぱりシュワシュワが弱くなり、デフォルトのセンターが一番シュワシュワが強めです。なんじゃこりゃ・・・

よく分からんけど、センターが一番好みだったのでデフォルトの状態に戻しました。

 

何を調整する抵抗か分かりませんが、自分が一番気持ち良いところがセンターだったのでこれでOKです。

音出しして問題ないことを確認。

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現行版とモディファイ復刻版の2ショット写真です。

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復刻版の筆記体ロゴが好きです。

 

LEDはもう少し右隅に寄せても良かったかも知れませんが、やり過ぎるとネジを回せなくなるので、これで良しとします。

 

このモディファイはPhase90以外にも適用できると思います。

 


ではまた!

 

 

GOTOH マグナムロック ペグへ換装

どうも、lenheyvanです。

 

私のお気に入りのMyFavoriteギターであるTelegibですが、世界に誇るGOTOH社のマグナムロックに換装しました。

 

純正で取り付けてあったのはクラシカルなクルーソンタイプのペグです。

製品の選び方、取り付けの仕方など注意点がありますので記事にしておきます。

 

 

 

どの型番を選べばいいのか?

 GOTOHのマグナムロックは大好きで、Orvilleレスポールにも取り付けています。

弦交換が楽なところも好きですが、なんと言ってもチューニングが安定するところが良いですね。

 

ロック式トレモロのギターはある程度安定するので取り付けてませんが、通常のギターには全部つけています。(と言っても、レスポールと今回のTelegibの2本だけですが)

 

ただ、興味ある方は結構いると思いますが、製品の種類やオプションが色々あって、迷っちゃうんですよね。

 

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出展:GOTOH カタログ 2021 

 

そこそこの値段なので、間違って購入しちゃったらショックです。

 というわけで、整理してみました。

 

型番が種類・オプションを表している

GOTOHの型番は法則性があるので、これで種類・オプションが分かります。

 

例えば、今回私が購入した商品の型番はこれです。

SD91-HAPM-05M-L6-Nickel

     -        -    --   

 

それぞれ以下を示しています。

 

①:ペグの種類
②:オプション
③:ボタン
④:ペグの方向
⑤:仕上げ

 

では、カタログを見ながら、ペグの選び方を解説していきます。

 

2021年のカタログはこちら。

https://www.g-gotoh.com/dl/files/Catalog2021-Ja.pdf

 

GOTOHペグの選び方

選択①:ペグの種類

まず、あなたのギターのペグの種類に適合するものを選んでください。

 

エレキギター用だとペグの種類はおおまかに以下のように分類されています。

 

・SG510、SGシリーズ :スタンダードタイプ

・SX510、SEシリーズ  :オープンギアタイプ

・SD510、SDシリーズ :クルーソンタイプ

 

私のOrvilleレスポールにはSG301を取り付けています。

 

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出展:GOTOH カタログ 2021  

 

Telegibですと、私が選択したクルーソンタイプだとSD510、SDシリーズが選択肢になります。

 

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 出展:GOTOH カタログ 2021  

 

それぞれ2ラインナップあって、高級グレードと通常グレードのような感じです。

 

例えばクルーソンタイプだと、

・SD510シリーズ :C・A・R・D標準搭載、ロックソリッドポスト採用

・SDシリーズ    : 上記2つは無し。それ以外は同じ。

となっています。

 

C・A・R・Dとは、この黒いカーボン素材のプレートのようなやつで、ペグ穴にハメてからペグを取り付けることでペグが裏から見たときに一直線にするものです。

 

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 出展:GOTOH カタログ 2021  

 

クルーソンタイプって、ペグ1つ1つにネジ穴がついているわけではなく、ペグとペグの間にネジがあって、そのネジで左のペグと右のペグを固定する作りになっているので、若干不安定なんですよね。

 

それを安定させてセンターずれを起こさないようにするものです。

 

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ただし、カタログに書いてあるように、このプレートは直径8.7mmです。

一方、一般的なクルーソンタイプのペグ穴は6mmなので、ドリルで穴を広げるような加工が必要になります。

ぴったり8.7mmのドリルが手持ちで無かったのと、失敗のリスクを鑑みて、私はやめておきました。

 

ちなみにSDシリーズにも専用のC・A・R・Dがありますが別売りです。
サウンドハウスさんで1,100円程度。

C・A・R・Dを使いたいなら、SDS510シリーズを選択すると良いと思います。

(価格的に言って、SDシリーズにC・A・R・Dをオプションでつける意味はあまり無いので)

 

また、ロックソリッドポストとはアーミングやチョーキングなどで弦が引っ張られても軸がブレないように工夫されたものです。

チューニングの安定性がさらに上がるというものですね。

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 出展:GOTOH カタログ 2021  

 

 

選択②:オプション

ここも大事なポイントです。

 

 選択肢としては以下4つあります。

・MG    :通常のマグナムロック機構のみ搭載 ※ペグを回してロック

・MG-T   :フィンガータイプのマグナムロック機構のみ搭載 ※ダイヤルでロック

・H.A.P   :弦の高さを調整できる機能のみ搭載 ※ロック機能はついてません。

・H.A.P-M :H.A.P+マグナムロック

 

マグナムロックはみなさん必須と思いますので、H.A.Pは選択肢から外れると思いますので実質3つかと思います。

 

ロックだけで良い人はMGかMG-Tになります。

※MG-Tは以下のようにロックするためのダイヤルがあります。

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 出展:GOTOH カタログ 2021  

 

テンションも調整したい方はH.A.P-Mになります。

当然、H.A.P-Mが一番高価です。

 

各ペグがどのオプションを選択可能かは以下の赤丸部分を見てください。

また、機能については青丸に記載しています。

 

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 出展:GOTOH カタログ 2021  

 

私のOvilleレスポールには「SG301-MG-04-L3+R3-C」を取り付けていますので、マグナムロックのみになります。
ただし、青丸に記載されているようにSG301にはロックソリッドポストが標準搭載されています。

 

 

選択③:ボタン

ボタンは豊富な種類の中から選ぶことができます。

例えば、クルーソンタイプだとこれだけあります。

ここに記載の記号(05Mなど)が型番になっています。

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 出展:GOTOH カタログ 2021  

 

 

ちょっとお高いSG510シリーズだとWood素材のものまであります。

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 出展:GOTOH カタログ 2021  

 

 

ギターの雰囲気にあったルックス、耐久性などを考慮して選ぶことになります。

それを考えるだけでも楽しいですね♪ 

 

選択④:ペグの方向

これは単純にペグの形状に合わせて選択することになります。

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 出展:GOTOH カタログ 2021  

 

 

左がレスポールに代表されるようなヘッド形状のもので、型番はL3+R3となります。

真ん中はストラトキャスターに代表されるようなヘッド形状のもので、型番はL6となります。

右はリバースヘッドにもので、型番はR6となります。

 

選択⑤:仕上げ

標準的な仕上げとしてはChrome、Black、Cosmo Black、Goldの4つです。

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 出展:GOTOH カタログ 2021  

 

 

高級グレードのSG510シリーズだとサテンフィニッシュもあります。

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出展:GOTOH カタログ 2021  


 

ここまででGOTOHのペグの選び方は分かりましたでしょうか?

 

それでは次に、Telegibへ取り付けします。

 

Telegibのペグ交換

取り付け前の純正の状態がこちらです。

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そして、今回取り付ける商品「SD91-HAPM-05M-L6-Nickel」がこちらです。

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作業①:ペグの取り外し

では弦を外して、ペグも外します。

 

このとき、1,2弦のテンションを稼ぐためのガイドも一緒に外します。

何故ならば、今回購入した商品はH.A.P.Mだからです。

 

弦の高さ(ポストの高さ)を調整できるので、ガイドは不要になります。

ガイドがあることによるチューニングの狂いも排除したいという考えです。

 

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金具(ブッシュと言います)が残ってますが、これはこのまま使います。

 

ブッシュは、「SD91-HAPM-05M-L6-Nickel」にも同梱されていますが、これは元々のペグ穴が広い場合(この製品のシャフト径が6mm)に、使用します。

 

以下のとおりブッシュ(一番右)は8.8mm径となっていますので、私のギター(6mm径)には必要ありません。

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出展:GOTOH カタログ 2021  

 

そのままでは径が合わないという場合はブッシュを使うことになります。
このとき、元々ついているブッシュを外すために、真ん中の棒が付属しています。
これで裏から叩いて取ることになりますが無理にやるとネック割れのキケンがあるのでDIYでやられる方はご注意ください。

付属のブッシュでも合わないという場合は(あまり無いとは思いますが)、頑張ってサイズの合うブッシュを探すことになると思います。

もしくは穴を一回埋めてから、穴を空け直すかですね。
慣れていない人は素直にショップに持っていったほうが良さそうです。

 

いずれにせよ、自分のギターのペグ穴に適合しているかは、事前にカタログの公式情報でしっかり確認しておく必要があります。


ここで、純正品とマグナムロックのツーショット記念写真です。
サイズ、構造はほぼ同じですね。

違いは、純正はポストの真ん中に穴が開いていて、ここに弦を挿入してから巻くようになっています。

一方、マグナムロックは穴はありません。

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作業②:ポスト長の調整

H.A.P.-Mなので、取り付け前にポスト長を調整します。
通常のペグだと3巻きくらいすると思うのですが、マグナムロックって弦をロックしてくれるので極端な話、1巻きもせずに取り付けることができます。

 

巻きすぎるとその分遊びができてチューニングの不安定に繋がってしまうので、マグナムロックを導入したらあまり巻かないようになると思うのですが、巻かない分、ポストの弦からナットへ向かう角度は緩くなります。

 

そのためテンションは弱くなる傾向になります。
なので、大体同じくらいのテンションになるように取り付けてみます。

 

左がマグナムロック、右が純正です。

3巻きくらいすると純正の下のほうに弦が来ていたので、これに合わせてポスト長を調整してみます。

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では、調整の手順です。

 

作業②-1:ポストのロックを外す

裏に小さい穴が開いていて、ここでポスト長を固定できるようになっています。
※弦のロックではなく、あくまでもポスト長の調整用のロックです。

 

このロックを六角レンチを回して外します。軽く回すだけで緩みます。

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作業②-2:ロックナットと可動軸を外す

一番上のロックナットをくるくる回して外します。

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次にその下にある可動軸を外します。

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こんな姿になりました。

この先端の黒い部分がポスト長を調整するための固定ビスと呼ばれる部分です。

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作業②-3:固定ビスを回してポスト長を決める

手でくるくると回すことができるので、少し下げてみました。
このあとは逆の手順で、可動軸をつけて、ロックナットをつけて、裏から六角レンチで軽く締めて、ポスト長を固定します。

※最初、以下写真の状態で裏から六角レンチで締めようとしたら、この固定ビスも回ってしまいうまくいきませんでした。この状態だと抑えが効いてないので、ちゃんと可動軸、ロックナットをつけてから締めるのが正しいようです。

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作業③:ペグが動かないようスペーサで調整

これは説明書に書いているものではなく、我流のやり方です。
本商品を購入する前にペグ穴径を調べようとTelegibのペグを外したのですが、そこでペグの根元に少し遊びがあることに気づきました。

 

先端のほうはブッシュでしっかり固定されているのですが、根元が少し左右にガタガタと動きます。これはチューニング的にも鳴り的にもよろしく無さそうです。

 

というわけで、何かいいもの無いかなと工具箱とかを漁っていたのですが、ちょうどいいものがありました。

銀泊テープです。これをシャフトの高さにカットして巻いてみます。

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巻き終わった状態がこちらです。

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これをペグにつけると、いい感じでした。
左右にガタガタしていた遊びがなくなり、しっかりHOLDされています。

 

ではペグをつけていきます。
 

 

作業④:ペグの取り付け

ペグをつけていきますが、どうもネジ穴が微妙にズレているようです。

純正ペグと若干の差異があるようでした。

ネジ穴を一回埋めて、新たにネジ穴を作らないとダメかも知れないと思いならが一旦つけてみたところ、ちゃんと固定されているので、このままいくことにしました。

また、ネジですが、どうもマグナムロックに同梱されているネジは折れやすいという口コミが多いようで、敢えてリスクを冒して変える必要性も無かったので、純正のものをそのまま使いました。

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作業⑤:弦を張ってテンションの確認

上端のロックナットは下がっている状態だと、弦を通す穴が塞がっていて弦が通らないので、少し回してあげて、穴に通るようにしてあげます。

 

そうすると弦が通ります。ロックするので先端は短めで良いです。

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これをくるくると回していきます。

これ、結構な回数を回さないとロックが中々かかりません。

昔はじめてマグナムロックを取り付けたときは壊れているのかと焦りましたが、こういうものです。

 

ちなみに、高級グレードのものはロックナットが早く締まるDSLという機構が導入されているようです。

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出展:GOTOH カタログ 2021  

 

 

ペグを回していくと、あるタイミングでロックがかかります。

その瞬間がこんな感じです。

f:id:lenheyvan:20210530213927j:plain

 

この2弦です。

ロックがかかっているので、このままペグを回していくと弦がペグに巻かれていきます。

ちなみに外すときは、先端のくぼみにコインや太めのマイナスドライバーを入れて、反時計周りにクッと回すとロックが解除されます。

 

 

これでペグ交換&弦張りまで一通り完了です。

f:id:lenheyvan:20210530213949j:plain


 

最後に

 

いかがでしたでしょうか?

 

種類がいっぱいあって選ぶの大変そう、、、

取り付け方が分からない・・・

まどで敬遠していた方も多いかも知れませんが、そんなに難しくないです。

 

慣れちゃうと弦交換はかなり早くできます。

 

また、Ovilleレスポールのほうは数年前にマグナムロック化したのですが、弦が全然切れないんですよね。変な負担がかかっていないのかも知れません。

チューニングも安定しますし、大変お勧めです。

(GOTOHさんの回し者ではありません 笑)

 

それではまた!

ポタアン放浪記(4/4) ~2018-2021年~

どうも、lenheyvanです。

 

今回は久々にオーディオ関連の記事になります。

ポタアン放浪記の最終回です。

前回の記事はこちらです。

 

lenheyvan.hateblo.jp

 

 

大きな不満


前回お話した、OPPO HA-2SEの不安定さに我慢できなくなった私は、これを売って次なる製品を探し始めました。(音質は満足していただけに残念・・・)

条件はこの3つです。

  • 安定していること
  • HA-2SEより高音質であること
  • お財布にそこまでダメージが無い

 次の相棒探しへ

条件1:安定稼働


まず安定していること、という条件は簡単にクリアです。
何故ならば、不安定さはHA-2SE特有のものだったからです。
Bluetooth接続の不安定さとかはどの製品もあまり変わらないですが、HA-2SEはそういう類の不安定ではなかったので)

なので、そこはあまり気にする必要はありませんでした。

条件2:高音質

次にHA-2SEより高音質であること、ですが、どうせお金かけて変えるなら今と同等かそれ以上にしたいものです。
探すと色々高音質であろうものはあって、まさにポタアンは青天井。数十万するものさえあります。

さすがにそれは中古でも無理なので(あ、ちなみに最初から中古で探すつもりです)、定価10万以下で探します。

まあ色々な製品があって口コミを丹念に確認していって、全然悪い口コミがなかったのが、SONYのPHA-3という製品でした。

  


メーカーの売り文句としては、

といったところです。

また、バランス接続可能なので、ここはやはりバランス対応ケーブルにしようということで、大好きなメーカーのBeatAudioのPHA-3に対応しているケーブルを探すと、なんとズバリPHA-3用のものがあるではないですか。

もうこれしか無いです。

BeatAudio社のケーブルはシリーズが色々あるのですが、ダイナミクスのある音像表現が好きなので、Vermilionという高純度無酸素銅(OCC OFC)を採用したシリーズのものを選択しました。(HA-2SEでも、Vermilionを使っていて良かったので)

「BEA-2518」というもので、“Balanced Vermilion for Shure - SONY PHA-3”とあるだけあって、PHA-3用です。

イヤホンはJVC HA-FX1100なのでMMCX仕様のこちらに狙いを定めます。

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出展:philiweb AUDIO


条件3:予算範囲内

次に「お財布にそこまでダメージが無い」ですが、これが一番のネックになりました。まず、PHA-3は2014年発売の製品と少し古いですで、発売時の価格はなんと9万3千円。SONYのポタアンのフラグシップモデルです。

また、BeatAudioのBEA-2518はこれもかなり高価で、発売時の価格は5万2千円です。
中古で探しても、PHA-3は4万超え、BEA-2518は3万超えです。

このときは仕事で頻繁に飛行機に乗っていたので、移動中の時間を最高の音質で音楽が聴けるなら、奮発して4-5万くらいはと考えていましたが、さすがに7万も出せません。

意気消沈して1つ下のグレードに下げようかなと思っていたところ、神が降臨しました。

PHA-3+BEA-2518をセットで4万5千円で出品している方がいたのです。
これでもかなり高額ではありますが、私は飛びつきました。

今まで使っていた「HA-2SE+BEA-2679」も結構モノは良いので、そこそこの値段で売れるであろうことを見越して、即購入です。

「HA-2SE+BEA-2679」で3万くらいで売れたので、実質1万5千円でアップグレードできた計算です。

 

 

使ってみた感想

音質は最高です。

HA-2SEと比較すると、セパレーション(分離感)はかなり向上。
細かな音が聴こえます。

あ、この音源てこんな音も録音されていたんだって感じです。
それくらい、音が分離されてキレイに聴こえます。

ライブアルバムなんか聴くと、歓声がリアル過ぎて、後ろのほうで誰かキャーキャー言っているのかなと思うくらいでした。

また、ダイナミクスも大きくなりました。
低音はすごく多いというわけではないのですが、かなり低いところが出ますし、高音はかなり上まで伸びています。

アンプがいいのかケーブルがいいのかは比較しようがないですが、どちらもいいんでしょう。

疑いようもなく、今まで一番の高音質です。

これで私は多分、この先長い付き合いになるであろう相棒を手に入れたのでした。


とこの時は思ってました。

 

また不満が・・・

手に入れて1年半くらい使っていたのですが、ちょっとしんどくなってきました。
何がしんどいかと言うと、大きさと重さと熱さです。

まず大きさは液晶画面が大きめのスマホと同じかもうちょっと大きいかくらいあります。そして厚さはスマホ2.5台分くらいです。かなりゴツイです。

重さは300gあり、スマホと重ねて持つと結構な重量感です。

これを最初はスーツの上着のポケットに入れていたのですが、まあ重い。
横には入らないので縦に入れますが、体半分出てます。

しんどいので、今度はカバンの常時オープンのポケット部に差し込む形で持ち運ぶことにしました。

これは中々しっくり来ました。ポケットより全然いいです。
さっと取り出せますし。

ただ、雨の日なんかは壊れそうなので、手で持つかポケットかです。

なんかいいケース・ポーチが無いかなーと探していたのですが、中々ポタアン用なんてものは無く、スマホ用にものはあるのですが厚みが全然合いません。

じゃあもう作るか、ということで、百均でフェイクレザーと釣り下げ用のフックつきの細いベルトを買ってきて、作ってみました。

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これにPHA-3とスマホを重ねてバンドで留めて、持ち歩くことにしました。

腰のベルト部分に引っ掛けて、カラビナで留めて使います。
これで結構快適になりました。

カバンの常時オープンのポケットのときは、何かの拍子に縦が横向きになっちゃって、ケーブルが引っ張られてイヤホンが耳から抜けるということが度々ありましたが、今度はそういうことはありません。安定してます。

ただ、今度はこのカラビナ(フック)が面倒になってきました。
外に出る前に、カラビナをベルトにクルっとやって留めて、会社に着いたら、またカラビナを外してベルトからクルっとやって外して、このケースごとカバンにしまう、という作業が面倒なのです・・・

また、PHA-3は結構熱を発生するので、冬は良いのですが、夏に使っていると心配になっちゃう熱さです。
ケースから取り出すときには手が熱くて、夏の外はただでさえ熱いのに、熱い物体を持ち歩くのが苦になってきました。

曲を飛ばしたいときは、当然ケースから本体を取り出して、スマホを操作して、曲を飛ばして、またケースに戻すという作業が発生しますが、それが面倒なのと、熱い。

音質は良いけど、普段使いにはしんどい、という葛藤です。
家で据え置きで使う分には問題ないと思うんですが、持ち歩き派には中々しんどいです。

というわけで、この問題を解決すべく、また色々探します。

 

 

次なる製品探しへ

持ち歩きするには、大きめポタアンはしんどい。
かと言って、AirPodsのように無線イヤホンなんかじゃ音質的に満足できない。

かなりの葛藤です・・・

ただ、もう私の心は既に、「しんどい思いをしてまで音楽を聴くのはストレス。音楽を楽しみたいのにストレスになるようでは本末転倒。そこそこの音質でいいからもっと手軽に音楽を楽しみたい」という方向にシフトチェンジしてました。

そこで色々探して見つけたのがこれです。

 

はい。Bluetoothのイヤホンです。

もはや、ポタアン放浪記でも何でもなくなってきました。

またまた口コミを丹念に調べると、音質はそこそこ良さそうなのと、ノイズキャンセリング機能が優秀なので、音楽への没入感がかなり満足度が高いとのこと。

これの後継機でWI-1000XM2という製品もあったのですが、ノイズキャンセリング機能が良くなっているけど、音質自体はほぼ変わりないという情報があったので、こちらにしました。

中古で9千円で購入し、元々使っていた「HA-2SE+BEA-2679」はセット価格で購入時と同じ4万5千円で売却しました。

これで、かなりお小遣いが潤いました。
(ギター関連のものを色々買っちゃったのですぐ無くなりましたが・・・)

 
 

最後に

 

一番最後はポタアンの話ではなくなりましたが、

  • 家で据え置きで高音質のポタアンを使いたい場合

    ⇒PHA-3+BEA-2518

  • 外でそこそこ良い音で音楽を聴きたい場合

    ⇒WI-1000X

が私の個人的な結論です。

 

ただ、私の場合、家では

 

プリメインアンプ   :PMA-2000IV
スピーカー      :JBL 4312D
Bluetoothレシーバー:オラソニックNA-BTR1B
サブウーファー    :FOSTEX CW200A

 

が稼働中しており、これで満足しているので、ポタアンという選択肢は無かったのでPHA-3は手放しました。

 

本当は、Bluetoothレシーバーではなく有線で繋ぎたいので

 スマホ→(bluetooth)→ファイルサーバ→(有線)→アンプ

という構成にしたいですが、こっちを高音質化するより、ギターのほうで欲しいものがいっぱいあるので、そっちにお金を使うと思います。

 

というわけで、私の音楽鑑賞の環境は今のところ、大きな不満なし、という状況にようやくなりました。

 

めでたし、めでたし、ということでポタアン放浪記は以上で終了です。

 

ではまた!

 

【耳で比較してみよう】歪み系エフェクターの昇圧は有りか?無しか?

どうも、lenheyvanです。

 

「耳で比較してみよう」企画の記念すべき第1回目です。


今回は前々から一度やってみたかったエフェクターへの昇圧回路の組み込みをやってみます。

 

主観だけ書いてもイマイチ説得感が出ないので、音源を用意しました。

みなさんの耳で比較してみてください。

 

他の「耳で比較してみよう」シリーズ記事はこちら↓↓↓

 

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でも、ただ組み込むだけだと昇圧による効果がよく分からないので、トグルスイッチで切り替えできるようにしてサウンド比較したいと思います。

 

昇圧回路の作製

昇圧回路自体は割と簡単で、ネットで色々な方の作成例を参考にさせて頂いて、最終的にはCRAFTS MANさんのサイトを参考にこんな感じで作ってみました。

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一番右のダイオードは本当はショットキーバイアダイオードが良いのですが(なので”ショットキー”と手書きしてますが)、手持ちが無かったので1N4001で代用しました。

 

切り替え速度が遅いので、スイッチでパチっと切り替えても昇圧まで若干タイムラグがありますが、今回はお試し実験なので気にしません。

 

あと、IC(チャージポンプ)は型番書き忘れてますが、TC1044SCPAを採用しています。

MAX1044PAだと耐圧が危なかしい(耐圧10.5v)、LT1054CPは高い(耐圧18v)、ということで、割とお手頃価格で購入できて必要十分な耐圧であるTC1044SCPA(耐圧13v)にしました。

 

完成した回路はこんな感じです。

これをトグルスイッチに取り付けました。

 

f:id:lenheyvan:20210429225311j:plain

 

今回のテスト機

今回テスト機として使ったのが、以前の記事で紹介したこちらです。

  

lenheyvan.hateblo.jp

 

 

上部のスイッチが、以前はクリッピング有無を切り替えるようになっていたのですが、これを取っ払いクリッピング無し(いわゆるダンブルモード)にして、スイッチ左が9v、右が17vにしました。

f:id:lenheyvan:20210429230410j:plain

  

余談ですが、何年か振りに基板を見てみたら、まあ配線が汚いこと。

恥ずかしくて他人に見せられません・・・

まだ自作はじめて数ヶ月の頃だったので、継ぎ接ぎだらけでした。

 

ちょっといじったらすぐに音が出なくなって、直ったと思ったらまたすぐ出なくなって、の繰り返しでイライラしていたのを思い出しました 笑

 

サウンド比較

違いが分かりやすいと思いますので、是非、ヘッドフォン・イヤホンでお聴きください。耳を痛めない程度に、少し大きめの音で聴いていただいたほうが良いと思います。

 

自分の記録も兼ねてハイゲインからローゲインまで6本録ってみました。

 

ではいってみましょう!

 

 

サウンドCLIP① Unchained-Intro

9V

 

  ※再生できない場合はこちらから。

 

17v

 

  ※再生できない場合はこちらから。

 

 

サウンドCLIP② Panama-Intro

9V

  ※再生できない場合はこちらから。

 

17v 

  ※再生できない場合はこちらから。

 

 

サウンドCLIP③ Panama-Bridge

9V

  ※再生できない場合はこちらから。

 

17V

  ※再生できない場合はこちらから。

 

 

サウンドCLIP④ Cause We've Ended As Lovers-Intro

9V

  ※再生できない場合はこちらから。

 

17V

  ※再生できない場合はこちらから。

 

 

サウンドCLIP⑤ Cause We've Ended As Lovers-Bridge

9V

  ※再生できない場合はこちらから。

 

17V

  ※再生できない場合はこちらから。

 

 

 

インプレッション

みなさんはどう感じられましたでしょうか?

 

劇的に変わる、というわけではないので音源なので伝わりづらいかも知れませんが、実際に弾いていると違いは結構感じました。

 

昇圧により変化は私はこう感じました。

  • ダイナミックレンジが広くなった
  • コンプ感が弱くなった
  • 大人しいサウンドになった(派手さが弱まった)
  • ハリ・艶感の変化は若干増した(予想した程ではなかった)

 

嬉しい変化ポイント

まず一番変わったなと思ったのはダイナミックレンジですね。

ハイゲインで弾いていると分かりづらいのですが、ローゲインだと如実に変わります。

 

③の音源のようにボリューム絞って弾くと、9vだとピッキングへの追従が悪く平坦でショボい感じになりがちなのですが、17vだとそこが改善されて立体的な音像に変わります。

 

ローゲインで繊細なプレイをする場合には、かなり良い効果を発揮します。

 

悩ましい変化ポイント

一方、ROCK色が少し落ちる点が歪みエフェクターとしては悩ましいところです。

歪みの派手さが無くなって落ち着いたサウンドになるのとコンプ感が弱くなります。

 

コンプ感がなくなるので、音の前に張り出す感・迫力が少し弱まります。

 

ダイナミックレンジとコンプ感はトレードオフですので、プレイスタイルに合わせて、どっちを取るかになるかと思います。

 

歪みの派手さと言っているのは、ミドル~ハイミッドの盛り上がり部分が少し奥にいく感じなんですよね。それによって、スイッチを変えた瞬間に、派手→大人しいに変わるように感じました。

 

ゲインが落ちているのかなと思いましたが、スイッチを切り替えてもゲイン自体は変わりありませんでした。

 

ダイナミックレンジが広がることで低域と超高域が増えているので、歪みは減っているけど出力されているパワー感は同程度、という感じです。

 

最後に

いかがでしたでしょうか。

 

歪みエフェクター特有のコンプ感+強い歪みでガンガンいきたい方は9vが好みかも知れませんし、繊細なプレイをしたい方には17vが良い選択肢になるかも知れません。

 

もっと昇圧してやると違いがより明確になるかも知れませんね。

 

私の愛器はオリジナルで作製した2段歪み回路のディストーションなのですが、これは、前段が歪みを作る部分(プリ部)、後段が増幅部(パワー部)となっています。

 

ビールが好きなもので、サウンドイメージに合うビールの種類をそのまま命名しました。

  • 炭酸とホップの苦みがガツンと効いているGolden PILSNER
    ※マーシャル系サウンドなので、1959のようなプレキシ系を模したデザインにしています。
  • 炭酸弱めで柔らかく芳醇なBrown ALE
    ※Golden PILSNERより少しFender寄りの味付けにしています。

 

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今回の実験結果から、これのパワー部のみ昇圧しようかと考えています。

 

ガッツリ歪ませたい場合はプリ部を強めにして、繊細なプレイをしたい場合はパワー部を強めにすれば、ジェフベックからホワイトスネイクまでできるのではないかと考えています。(その腕があるかどうかはさておき・・・)



ではまた!



他の「耳で比較してみよう」企画はコチラです。
↓↓↓

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歪みエフェクターのクリッピングダイオードのレビュー

(2022/9/4追記)
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kindleエフェクター自作本を出版しました。

丁寧に分かりやすい構成を意識して書いていますので、素人の方でも体系的に一から理解できる入門書になっています。

これからエフェクター自作を始めたい方は是非どうぞ。
クローンやオリジナルエフェクター製作ができるところまでをカバーした内容となっています。

世界一分かりやすい歪みエフェクターの仕組み(前編) ~電子回路の解説~

世界一分かりやすい歪みエフェクターの仕組み(後編) ~配線レイアウトの解説~

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どうも、lenheyvanです。

 

今回はみんな大好きなクリッピングダイオードです。

 

エフェクター自作しているとクリッピングダイオードを色々試したくなりますよね。

私が今まで試したみたダイオードの感想を書いてみようと思います。

 

そもそもクリッピングダイオードって何?という方はこちらをどうぞ。

↓↓↓

 

lenheyvan.hateblo.jp

 

今まで試したクリッピングダイオードの所感

ゲルマニウムダイオード

順方向電圧が0.2-0.4vくらいと低いので歪みやすいです。

その分、アウトプットボリュームは小さくなります。

歪みの質としては柔らかい歪み方ですね。古き良き時代の歪み方というか、トゲが無くミドルを気持ちよく歪ませてくれる気がします。

ダイオードは一定電圧(順方向電圧)以上になると電流が流れますが、ゲルマニウムダイオードはその電圧より低くても微量に流れることで、ハードクリッピングではなくソフトクリッピングになると言われています。

 

1N34a
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ケンタウロス で採用されているので有名ですね。

初期MXR Distortion+もこれだったと思います。

 

1N系の中では一番ハイが出るダイオードだと思います。

ピッキングアタック時にキュッという倍音がよく出ます。

粘りよりキレを重視したい方には良い選択肢だと思います。

 

1N60
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ミドル寄りの歪みで、歪の質は粗めです。

 

暖かい感じの柔らかさがあるけど、歪みの粒が粗めなので暴れる特徴ももっており、ブリッジミュートすると気持ちいいです。

 

1N34aほどのキレは無いですが、粘りと太さはこっちのほうがありますね。

個人的にはブラウンサウンド感を感じられ、一番好きなダイオードです。

 

1N270
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こちらもミドル寄りですが、1N60と違うのは歪みの粒です。

こちらは細かめで、上品な歪み方をします。

私の感覚ではSlashの歪みに近い気がします。

 

1N60がワイルドだとすると、こっちはジェントルな感じがします。

コード感もキレイに出るので使いやすいと思います。

粘りは1N34aと1N60の中間くらいでしょうか。

 

シリコンダイオード

順方向電圧は0.4-0.6vでゲルマニウムダイオードの2倍くらいです。

ゲルマニウムダイオードが木材だとすると、こっちは石材ですね。

暖かみは少なく、クールな歪み方をします。

 

1N4001
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まず特筆すべきはミッドローです。

太く重めのサウンドが持ち味のダイオードです。

ロー寄りの歪みが好きな方にはピッタリ、ハイ寄りの歪みが好きな方にはキレが無いと感じると思います。

ギターで言うとレスポールという感じです。

ストラトに合いそう気がします。

 

1N400x系は下1ケタが大きくなるに従ってミッドローが強くなります。

ギターやピックアップがかなりハイ寄りなのであれば、1N4007なんかもアリかも知れません。

 

1N4148
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シリコンダイオードの中ではミドル寄りで暖かみがあります。

(あくまでもシリコンの中ではという意味です)

 

ただ、ゲルマニウムダイオードのように密度の濃いミドルではなく、割と歪みの粒と粒の間にスペースのある歪みなので、クールな感じがします。

 

歪みの粒は粗めなのでワイルド系なのですが、「1N60だとちょっと濃いな~、もうちょっとスッキリ系にしたいんだよなー」という方にはピッタリかと思います。

 

LED

マーシャルのガバナーで有名なLEDです。

クリッピングした時にピカッと光るのが楽しいです。

通常はケースに入れてしまうので見えませんが、穴をあけてこれを見せるようなディストーションを作っている方はたまに見かけます。カッコイイですよね。

 

サウンドについては、シリコンが石材だとすると、こちらは分厚い氷ですね。

ローとハイが良く出るので、ダイオード界のマーシャルです。

ローが出ているので分厚さを感じる一方で、ハイはトゲのある歪み方をするので、ブリッジミュートすると、ザクザクします。倍音も豊富です。

 

LED赤
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赤色が一番順方向電圧が低いと言われています。

とは言っても、1.0vは超えているはずです。

赤で低めのもので1.2-1.5v程度ではないかなと思います。

 

これくらいの順方向電圧だと、ピッキング時に結構明るくピカッと光ります。

これだけ順方向電圧が大きいと、アウトプットボリュームも大きくなりますので、アンプを強くプッシュしたい方には良い選択肢になると思います。

 

クリッピング用は赤の3mm(小さいやつ)を選ぶと良いと思います。

 

LED青など
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青や紫のような寒色系は順方向電圧がかなり高めです。

そのため歪みにくい、良く言えばヘッドルームが大きいのでダイナミクスが出やすいです。

あまり歪ませたくないけど、ノンクリッピング(俗に言うダンブルモード)だと物足りないので、少し味付けしたいという方には良いかも知れません。

 

MOSFET

ちょっと変わり種のMOSFETです。

トランジスタの一種なのでダイオードではないのですが、クリッピングに使える素材なので取り上げてみました。

 

Zendriveで有名ですね。

音色としては一言でいうと、分厚くサウンドです。

人に寄っては暑苦しいと感じる方もいるかも知れません。

コンプ感も強めなので、独特の感触があります。

 

2N7000
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私的にはB'z松本サウンドに感じました。

太くコンプ感が強いサウンドで、音の芯がしっかりしている感じです。

それでいて、ピッキングしたときのニュアンスはちゃんと出ます。

ただ、音の芯がしっかりしているので歪みを上げていっても潰れることはありません。

理性を保ったままHOTになる感じですね。

 

 最後に

歪みエフェクターに一番影響するのはオペアンプクリッピングダイオードだと思ってますが、各製品、色が全然違っていて、すごく面白いです。

ソケット化してしまえばお手軽に試すことができるので、自分の歪みを追及したい方にはすごく楽しい作業かと思います。

 

オペアンプ沼、クリッピング沼にみなさんハマってみなされ!

 

オペアンプの記事はこちらです。

↓↓↓

lenheyvan.hateblo.jp

 

lenheyvan.hateblo.jp

 

 

そして、エフェクターではなくアンプで歪みサウンドを確立したい方はコチラが参考になると思います。

↓↓↓

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超初心者向け徹底解説 〜【配線編】トゥルーバイパス仕様のMXR Distortion+

(2022/9/4追記)
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kindleエフェクター自作本を出版しました。

丁寧に分かりやすい構成を意識して書いていますので、素人の方でも体系的に一から理解できる入門書になっています。

これからエフェクター自作を始めたい方は是非どうぞ。
クローンやオリジナルエフェクター製作ができるところまでをカバーした内容となっています。

世界一分かりやすい歪みエフェクターの仕組み(前編) ~電子回路の解説~

世界一分かりやすい歪みエフェクターの仕組み(後編) ~配線レイアウトの解説~

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どうも、lenheyvanです。

 

電子回路編に引き続き、配線編になります。

 

私はエフェクターを作るときに、回路設計したら、全体の配線図を書いてます。

エフェクターケース裏側方向から見た絵になります。

 

例えば、トゥルーバイパス仕様のMXR Distortion+だと次のような感じになります。

f:id:lenheyvan:20210418182741j:plain

 

作るときに間違えると基板が汚くなってしまいますし(何より心が折れます)、基板の部品数が多い場合などは効率良くスペースを活用しないといざ組み込むときに入らなかったりしますし、急がば回れではないですが、事前に配線図を書いてから作業に取り掛かったほうが良いと思います。

 

基板部は電子回路編で解説していた回路図と同じですので、こちらも合わせてみて頂けると分かりやすいと思います。

 

lenheyvan.hateblo.jp

 

全体概要の解説

おおまかな全体の流れは次のとおりとなります。

・3PDTスイッチがOFFの場合、バイパスされます。

 信号は、入力ジャック→3PDTスイッチ→出力ジャックと流れます。

・3PDTスイッチがONの場合、基板を通った信号が出力が出力されます。

 信号は、入力ジャック→3PDTスイッチ→基板→出力ジャックと流れます。

 

では次はトゥルーバイパス配線の仕組みについて説明します。

 

トゥルーバイパス配線

配線の仕方は今回説明する配線とは違うやり方もありますので、一例と捉えてもらえればと思います。

 

3PDTスイッチの仕組みから説明しますが、全部で9ピンあります。

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出展:Garrettaudio

 

次の絵のようにスイッチを踏むたびに接続が変わり、上半分が縦に導通⇔下半分が縦に導通が切り替わります。

 

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これを踏まえて、 私は次のように配線しています。

赤字が信号の流れです。

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左:エフェクトOFF(バイパス)

INから入ってきた信号は、下段の左→右ピンの結線を通ってOUTへ抜けていきます。

 

このとき、基板IN・OUTは通っていませんのでエフェクトはかかりません。

また、上段中央ピンのLEDマイナスはGNDへ落ちていませんので、LEDに電圧はかかりません。そのためLEDはOFFになります。(LEDプラス側は常に9V電源に接続されています。マイナス側をGNDへ落とす/落とさないでON/OFFを切り替える仕組みです)

 

上段左ピンから下段中央ピンへ結線されていますが、これはポップノイズを防ぐためのものです。これが無いと、3PDTスイッチ切り替え時にボッというノイズが出る場合があります。バイパス時に基板INはGNDへ落としておくことでこれを防いでいます。

 

右:エフェクトON(基板を通す)

INから入ってきた信号は、上段左ピンから基板へ流れます。

基板と通ってエフェクトされた信号が上段右ピンから戻ってきますので、これが中段右ピンへ流れて、OUTへ抜けていきます。

 

LEDマイナスは上段中央ピンから中段中央ピンに接続されますのでGNDへ落ちます。

そのため電圧がかかりLEDはONになります。

 

配線の仕方は今回説明した配線方法ではないのですが、私は、この配線方法が分かりやすくて好きです。(左半分がIN、中央がGND、右半分がOUT)

 

以前、基板INと基板OUTの線の距離が近い配線で作ったときに、クロストーク(近接しているケーブルを流れている信号が干渉してしまう現象)が発生してしまいノイズが酷いことになったことがあります。そのときに、配線を見直しして、隣り合わせにならないようにこの配線方法を採用することにしました。

 

入力ジャック・出力ジャックの配線

エフェクターで使われるのは1/4フォンコネクタというものです。

SwitchCraft製のものが品質的には評価されています。が、少し高いです。

 

ギターでも例えばレスポールタイプのトグルスイッチ(ピックアップセレクタースイッチ)なんかはSwitchCraft製が人気ありますね。

ちょっと高いですが、私もレスポールやWashburnN2・N4のスイッチは、SwitchCraft製にしています。ノブをクローズにすると渋くてカッコイイです。

(注)インチサイズとミリサイズの2種類あるので要注意です。国産のトグルスイッチはミリサイズですが、SwitchCraftはインチサイズだったはずです。ノブがミリサイズだと合わないです。(一回やりました・・・)

 

 

 

話は戻りますが、1/4フォンコネクタには種類があって、オープンタイプ/ボックスタイプ、モノラルタイプ/ステレオタイプがあります。

 

まず、オープンタイプですが、こんな形をしています。

 

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出展:Garrettaudio

 

一方、ボックスタイプはこんな形をしています。

f:id:lenheyvan:20210418163051j:plain

出展:Garrettaudio

 

どちらもお目にかかったことはある方は多いのではないでしょうか。

どちらにするかは好みで決めれば良いと思います。

 

私は意図しない導通が起きてしまうことに気を遣うのがイヤなのでボックス型をいつも使ってます。(配線の仕方が上手だったらそもそもそんなリスクは無いんでしょうけど・・・)

 

 

 

次にモノラル/ステレオですが、よく見てください。

ピンの数が違います。1本多いですよね。

 

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出展:Garrettaudio

 

 

何が1本多いかと言うと、シールドケーブルが挿入されたときだけGNDが有効になる端子です。

 

モノラルジャックはプラス端子とマイナス端子(GND)があります。

ステレオジャックはこれに「シールドケーブルが挿入されたときだけGND」端子を追加したものです。

 

入力側はステレオを使うことで、ジャック挿入したときにだけ電源がONになる仕組みを実現しています。

 

これがモノラルだと、ずっと電源ジャックが接続された状態になるので、エフェクターをOFFにしている間もずっと通電状態になってしまいます。

DCジャックならまだいいですが、電池だと困りますよね。

 

対して、出力側はこういう制御が不要なのでモノラルジャックで良いです。

ステレオジャックでも良いのですが、使わない端子があっても邪魔なだけなのと、ステレオのほうが若干価格が高いので、メリットはありません。

 

それがこの部分です。

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INのGNDと書いている端子が「シールドケーブルが挿入されたときだけGND」端子です。これを電源ジャックのマイナス端子と接続しています。

 

INのマイナス端子ではなく「シールドケーブルが挿入されたときだけGND」端子と接続しているのがミソで、こうすることでシールドケーブルを挿入しているときだけ電源ジャックのマイナス端子がGNDへ落ちて、電圧がかかります。

 

LEDのON/OFFの仕掛けと同じですね。

 

INのマイナス端子へ接続しても問題はないですが、エフェクトOFF時も常に電力を消費することになります。

 

 

 

ポット(可変抵抗)の配線

可変抵抗ですが、今回は2つとも、左に回し切ると抵抗がMAXにかかる状態、右に回し切るとGNDに落ちるようにしたいので、端子aに結線します。

残り2つの端子はポットの背中にハンダつけしますが、ポット自体がケースと導通しているのでGNDに落としていることになります。

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 可変抵抗はどこに何を結線そればいいんだっけ?となってしまいがちですが、左に回していくと中央の端子が右の端子とショート(抵抗値MAX)、右に回していくと左の端子へショート(抵抗値ゼロ)という感じで覚えておくと良いと思います。

(裏から見ているのでノブを回す方向と、ショートする端子が逆方向になります)

 

ギターの配線だと、右の端子がGND(ピックアップのコールド)、中央の端子がアウトプット、左の端子がインプット(ピックアップのホット)になりますよね。

 

左へ回していくと右の端子に近づいていくので、抵抗が減少していき信号がどんどんGNDへ落ちていきます。(ボリュームが小さくなっていく)

 

反対に、右へ回していくと左の端子に近づいていくので、抵抗が増大していきGNDへ落ちる信号が少なくなっていきます(ボリュームが大きくなっていく)

 

ただ、右へ回し切っても、ピックアップ(HOT)は可変抵抗と通じてGNDへ繋がっているため、微量ながらGNDへ信号が落ちています。

可変抵抗は抵抗を大きくすればするほど高域寄りになっていくことはよく知られていますが(通常ハムバッカーだと500Kですがテレキャスだと1Mがつけられたりしますよね)、1Mでも微妙はGNDへ落ちていることで、若干ハイ落ちしています。

 

これをポジティブに太さと捉えるのか、ネガティブにハイ落ちと捉えるのかは人に寄って違うと思います。

 

これをハイ落ちと捉える人向けにSONICというメーカーからフルアップボリュームなるものが出ています。

 

この製品は、2連可変抵抗を使って、ボリュームMAXの場合に抵抗と接続しないようにすることで、ピックアップが出力している高域を全てアウトプットできるようになっています。

 

これについてはこちらの記事で紹介していますので気になる方はご参照ください。

↓↓↓

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ではまた!

 

 

 

【第二弾】塗装剥がし&オイルフィニッシュのやり方(後編)

どうも、lenheyvanです。

 

オイルフィニッシュの続きです。

前回記事はこちらです。

↓↓↓

 

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オイルフィニッシュ2回目が失敗しましたが、めげずに三度目の正直を祈ってもう1回やります。

 

ここまでの反省点

1回目やったときの反省点はサンディングの甘さでした。

そのため、ヤスリをよく粗いもので深くまでサンディングしました。

 

ただ、それでも一部がオイル浸透しなかったのと、色合いがどうも赤味がかっていて、イメージしている廃材っぽい感じが出ませんでした。

 

よく考えると、2回目にサンディングしたときは手で気になる部分だけゴシゴシやすりがけしたのですが、ちょっと中途半端だった気がします。ちゃんとオービルサンダーで全体的に真っ白になるまで元に戻してからやるべきだったのでは、というのが反省点の1つです。

 

そしてもう1つ。色合いですが、やっぱりミディアムウォールナットでは薄いし、エボニーを混ぜて濃い色合いにしても、やっぱりウォールナットの赤味は残るんですよね。

 

一方私が求めているのは廃材っぽい感じなので、赤味が無く、くすんだような灰色がかった黒です。

 

やっぱり色のチョイスが良くなかった気がします。

ファーストインプレッションに従って、ドリフトウッドでやり直ししてみようと思います。

レコーディングでもそうなんですけど、ソロ部分は何度パターンか録りますが、大抵1回目のソロが一番いいんですよね。そんなもんかも知れません。

 

というわけで、ドリフトウッドを近くにホームセンターに問い合わせたら在庫があるということなので、早速取り置きしてもらって、買ってきました。

 

 サンディング3回目

80番の紙ヤスリで全部キレイに剥がします。

今度こそは!なのでかなり念入りにやりました。

 

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ここまでやれば文句なしでしょう。

 

横に何かありますね。

はい、そうです。バーナーです。

 

木目をキレイに出したいので、バーナーフィニッシュなるものをやってみようと思いまして、用意してみました。

 

以前、フランケンギター作ったときに、ヘッドのたばこの焦げ跡を再現するために入手してあったので、試してみようかなと。

 

フランケンギターで使ったときの記事はこちらです。

↓↓↓

 

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バーナーフィニッシュ

ESPのギターでは結構バーナーフィニッシュしているものがあるようですね。

今回初めての挑戦なので、ちょっとビビってます。

 

一気に焼きあげると補正が難しそうなので、軽く炙りながら、色合いを見て慎重に進めていきました。

 

近づけすぎると、全体的に焦げになってしまうので、ある程度の距離(10cmくらい)を保ちつつ、一か所に長時間当たらないように並行にバーナーを移動させながらやっていきました。

 

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我ながら、中々うまくできました。

いい感じの風合いが出せたと思います。

 

木目がよく出ているギターをオイルフィニッシュされる方にはお勧めしたい加工です。

加工と言ってもバーナーで炙るだけなので、割と簡単です。

 

炙り過ぎには要注意です。少しずつ加減を見ながらやると良い感じです。

 

オイル塗布3回目

ここまで来たら失敗はできません。三度目の正直でオイル塗布していきます。

 

写真撮れませんが、ミディアムウォールナットやエボニーのオイルは黒っぽい色をしているのに対して、ドリフトウッドは泥水のような少し灰色がかった色をしています。

 

この時点で何かうまくいきそうな予感がしてました。

 

で、塗った結果がこちらです。

 

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まさにイメージ通りです。

ムラもなく渋い感じになり、いかにも廃材という感じに仕上がりました。

 

いや~、ホっとしました。

諦めなくて良かったです。

 

数日放置してオイルを乾かします。

 

ワックス塗布

最後にワトコワックスで仕上げていきます。

 

 

 

玄関でやっているので、照明の加減で今までの写真より黄色味がかって見えますが、先程の木が濡れたような感じになります。

 

全体に程よく塗って15分待って、もう一回薄めに塗って、浸透するようにウエスで塗りこんでいきます。

 

Before

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作業開始

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After

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このまま12時間放置して乾かします。

 

ついでに、以前オイルフィニッシュしたN2もメンテナンスとして塗っておきました。

N2の作業工程の記事はこちらです。

↓↓↓

 lenheyvan.hateblo.jp

 

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パーツ組み上げ

パーツは用意済だったのでこれで組み上げていきます。

元々のブリッジはテレキャス昔ながらのもので、オクターブチューニングをあまり詰められないので、左右で長短が少しついているものを購入してありました。

 

また、ボリュームはVolumeをMAXにしたときにOUTPUTと直結になる特殊なものを使います。SONICのフルアップボリュームというものです。

 

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通常のボリュームポットだとMAXにしても、ボリュームポットのGNDへ繋がっているルートからハイがGNDへ若干逃げてしまいます。ボリュームポットの抵抗値を高くすればするほど逃げにくくなりますが、ゼロにはなりません。

 

250KΩのポットはMAXでも結構ハイが落ちます。シングルコイルはハイが強いのでこれでバランスを取っていますね。

テレキャスはチャキチャキした音を狙って、1MΩを採用されることが多いですが、これでも若干ハイ落ちします。

 

そのサウンドを良しとするかどうかはプレイヤーの求めるサウンド次第です。

敢えてハイ落ちさせて太いトーンを求める方もいると思います。

 

私は高域がしっかり出て、ハーモニクスが出やすく歪みも乗りやすいサウンドが好きなので、持っているギターは全部これを採用しています。

有るものを抑えることはできるけれども、無いものを出すことはできない、が私の持論です。 耳に痛ければボリューム、エフェクター、アンプで調整します。

 

また、ピックアップカバーは、以前、N2に合わせようと、ブラックをブラウンにスプレーしたものを作っていたのですが、N2には合わなかったので引き出しで眠っていたのですが、Telegibに合わせてみるといい感じだったので、採用しました。

日の目を見れて良かった。

 

 

そして組み上げたのがこちらです。

 

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ピックアップは、フロントはProtoType JB、リアは35th Anniversary JBにしました。これで気分はジェフベックです。
ProtoType JBはフロントでどうなるかちょっと心配だったのですが、クリームかつJBらしくハーモニクスがキュッと出て、いい感じです。フロント全然いけますね。
 
リアのAnniversary JBはProtoType JBよりもワイルドなJBって感じです。
少し派手めの味付けになっていて、荒めの歪みに、アタック時に鋭いハーモニクスが出ます。ただ、鋭いと言ってもJBはピークの周波数が低め(高めのハイミッドではなく低めのハイミッド)なので、耳に痛い感じではないです。
 
どちらもアルニコ2なので、ゴンゴンギャリギャリという感じではなく、クリスピーでやさしく、でも、高出力でHOTな歪みです。
 
 
 

 

ようやくこれでTelegibリフィニッシュプロジェクトは終了です。

満足いく形に仕上がって良かったです。

 

最後に

オイルフィニッシュ2回目でしたが色々勉強になりました。

 

学んだノウハウを整理します。

 

・オイル塗布の前にはしっかりサンディングして、オイルが浸透する状態にすること。

やり過ぎは要注意だが紙やすりは80番くらいがお勧め。

色が違う部分があったら、まだ前の塗装が残っている可能性大。全部同じ色になるまでサンディングする。

 

・ワトコオイルはエボニーは黒系ウォールナットナチュラルな木色より少し赤味がかった色ドリフトウッドは灰色がかった黒で廃材ぽい色。

 

・オイルは最初一気に染み込むので、べちゃべちゃにはしないこと。刷毛にはオイルをつけ過ぎず、ボディの表面が湿る程度の薄さで塗っていく。(結局200ml缶の1割使ったかどうかくらいだと思う)

 

木目をしっかり出した渋い感じを狙うなら、サンディング後のバーナーフィニッシュはお勧め。ただ、一箇所に長く当てると焦げが出てくるので、10cmくらいの距離から並行に動かしながら浅く火を入れていく。弱いようなら距離を近づけるかバーナーを強くして少しずつ濃くしていく。くれぐれも一気に仕上げようとしないこと。

 

・失敗してもサンディングし直せば何度でもやり直せるので、満足しくまで諦めないこと。ただし、オービルサンダーが無いと心が折れるので入手しておくこと。

 

 

 

こんなところでしょうか。

 

最後の諦めないが一番大事です。

 

みなさんのご参考になると幸いです。

 

 

 

【第二弾】塗装剥がし&オイルフィニッシュのやり方(前編)

どうも、lenheyvanです。

 

以前、Washburn N2でやったのですが、今回はBacchusのTeleGibです。

 

前回の記事はこちら

↓↓↓

 

lenheyvan.hateblo.jp

 

はじめに

 

ジェフベックは昔から好きで、特に Cause weʼve ended as lovers の表現力なんかは最高です。

学生のときにはじめて聞いたときは、つまらなく感じてそれからそのCDは10年くらい眠っていたのですが、その後久々聞いたときに、ジェフベックの凄さがようやく分かりました。ギターが唄っているとはまさにこういうことですね。

 

 

 

日本のギタリストだとB'zの松本さんの表現力もすごいですね。

96年に洋楽のカバーアルバムとして出した「ROCK'N ROLL STANDARD CLUB BAND」は凄かったです。

 本当に松本さんは泣きのギターがうまいです。後ノリ気味で敢えてタイミングを若干ズラしたり(ブラインメイもすごく上手ですよね)、同じメロディでもスライド、ベンド、スタッカート、フレージングを微妙に変えて感情を表現していくという、速弾きよりもよっぽど難しい技術だと思います。

 

B'zだと7th BluesのLove is deadという曲のギターソロが一番好きですね。ジャジーな感じでオシャレに入って、途中からロックな感じで盛り上げるという構成の作り方のセンスも素晴らしいです。Strings of my soulもゲイリームーアに通じるような素晴らしい名曲だと思います。

 

聞いたこと無い方は是非一度聞いてみることをお勧めします。

 

話は逸れましたが、そんなこんなで、センシティブなジャンル用にTeleGibは一本欲しかったので作ろうか、既製品買おうか迷ったのですが、ザグリ加工など機材をこれだけのために揃えるのはコスパが悪いので既製品にすることにしました。

 

調べたところ、BacchusとEdwardsで出していることが分かりました。

Edwardsのほうは12万円くらいでコピー度はかなり高そう。

Bacchusのほうは8万円くらいで、若干甘い部分はあるもののこれも良さそう。

 

ということで、この2本でヤフオク、メルカリをチェックしていたのですが、Bacchusが3.5万円くらいで出ているのを見つけて、それにしました。

 

ただ、クリーム色があまり好みではなかったので、リフィニッシュをする前提での購入です。オイルフィニッシュによって、廃材で作ったような風合いを出す構想です。

 

リアPUは1年くらい探してようやく見つかった、Seymore Duncanの35th Anniversary JBです。フロントは何にしようかちょっと迷ってます。

 

 

では、作業工程のほう行きます。

 

塗装はがし

 

アイロンでギター表面の塗装を温めて、テロンテロンになったところをスクレーパーで剥がしていきます。これは前回のN2でやったので手慣れたものです。

 

元の状態

 

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パーツを全部外します。

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では、アイロンを用意して、

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アイロンで温めてはそこを剥がし、を繰り返していきます。

 

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アイロンの形状上、ボディ側面は難しいですので、できるとこまでやって、取り切れなかったところは、ヤスリのサンディングで頑張るしかないです。

 

 まあ、これくらいまでいけば良いでしょう。

 

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オイルフィニッシュ

色選び

前回も使ったワトコオイルでいきますが、色はかなり迷いました。

ファーストインプレッションはドリフトウッドなのですが、最終的にはミディアムウォールナットにしました。

 

何故かと言うと、家にあるウォールナットのダイニングテーブルを見ながら、こんな風合いも良いなぁと思い、もし薄いなと思ったら、エボニーが手元にあるので、これとブレンドすることで濃い色合いを出せば良いと思ったからです。

 

エボニーは前回のN2で真っ黒になってしまい、かなり強い色であることは知っていたので、調整可能という判断です。(これが後になって後悔することになります)

 

 

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写真撮り忘れましたが、ここでオービルサンダーの登場です。

手作業でサンディングなんかしていると日が暮れるのと心が折れるので、ここは文明の力を借りましょう。

ちなみにこれ、専用の紙やすり専用ではなく、百均とかの汎用的な紙やすりも使えるやつにしたほうが良いです。コスパがかなり変わります。

あと、吸塵式のほうが健康面、お掃除面ともに良いと思います。数千円かける意味はあると思います。

 

 

スクレイパーでガタガタにしか塗装が取れてなかったところをキレイに平らにしました。

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そして、 いよいよオイルを塗っていきます。

 

オイル塗布

まずはそのままミディアムウォールナットを刷毛で塗っていきます。

ワクワクする作業ですね。

 

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何故か、オイルが染み込んでいない部分ができています。

色が薄かったんですかね?

 

薄い部分には、百均で買った靴墨で少し汚れをつけて、アクセントにしてみます。

そのうえで、二度塗り時にエボニーを少し足して塗ってみました。

 

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ちょっとかなり思い描いていたイメージとは違いました。

まだら過ぎて、いかにも失敗しましたーって感じです。

 

ドラクエ風にいくと、選択肢はこんな感じです。

 

*逃げる

 ⇒オリジナリティのあるデザインだと自分に言い聞かせて終わりにする。

*もう一度戦う

 ⇒サンディングでオイルを全部剥がしてやり直し。

 

悪魔が選択肢①でいいじゃないかと囁きますが、最終的に、天使がお勧めする選択肢②の茨の道を選びました。

 

というわけでサンディング2回目です。

 

サンディング2回目

ところで、何が悪かったのでしょう?

 

塗り足りなかったのでは?

 ⇒いえ。薄いところはかなり厚めに塗ったのでそんなことありません。

日の当たり具合でムラができたのでは?

 ⇒いえ。全体に日の光が当たるところでやっていました。

日頃の行いが悪いのでは?

 ⇒ええ。そうかも知れません。

 

 

答えはオイル塗布前の写真を見直したときに分かりました。

以下の赤丸のところを見てください。

 

少し色が黄色味がかっていると思いますが、ここが元の塗装が取り切れていないところです。最初に240番でサンディングしましたが、それでは足りていなくて、オイルが浸透せず、まだらになったようです。

240番では浅すぎてダメということですね。

 

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ちょっと気が重いですが、一度オイルを剥がします。

このとき、紙やすりは80番まで落とすことで深くサンディングすることにしました。

赤丸のところが浸透しなかったところなのでここを重点的にやります。

 

全体をオービルサンダーで落とした後、最後は手で赤丸部分を丁寧に削りました。

気力を失いかけていたので、ゴミを残したままです・・・

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オイル塗布2回目

改めてオイル塗布していきます。

前回は厚塗り過ぎた気もしたので、今度は薄く塗っていきます。

 

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あれー?

結構削ったはずなので左下と右下が浸透してません。

どうもまだ足りなかったようです。かなりショックです。

 

なら、全体的に少しサンディングして薄めの色で仕上げる、かつ、縦線を入れたり少し装飾すれば、まだらも目立たない、かつ、オシャレな感じになるのでは。

 

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はい、ダメですね。

 

これはこれでアリかも知れないですが、当初イメージしていたものとは大きくかけ離れてます。

 

さっきのは完全に失敗しましたーって感じでしたが、

今度のは、本人はオシャレだと思ってるみたいだけどかなりダサイよね、って言われそうな感じです。

 

ここでまたドラクエのコマンド選択です。

 

*逃げる

 ⇒オリジナリティのあるデザインだと自分に言い聞かせて終わりにする。

*もう一度戦う

 ⇒サンディングでオイルを全部剥がしてやり直し。

 

 

もうここまで来たら、戦うしかないでしょう。

 

というわけで次回は3度目の正直になるか、2度あることは3度あるになるか、です。

 

続きはこちらです。

↓↓↓

 

 

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【裏技】ギターのナット底上げ調整

どうもlenheyvanです。

 

最近、ナットのすり減りが気になる年頃になってきました。

低すぎるのがイヤなんですよね。

 

というわけで、お手軽かつ材料費はほぼかからずに対処してみたので、どなたかのご参考になれば。

 

気になって仕方ない

最近気になっていたことがあって、このオービルのレスポール君ですが、ナット付近は弦高がかなり低いんですが、ブリッジにいくに従って、高くなっていって、どうも弾きにくいんですよね。

 

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かと言って、弦高下げると低くなりすぎて、詰まりが出るところが出てきますし、何より弦高がガッツリ下げられているのは好みではないんです。

ある程度の高さがあって、弦がちゃんと響くようにしておくのが好きなんです。

 

ランディのDeeのような指弾きしても、コードをストロークしてもキレイに鳴るような感じです。

強めにピッキングしてもフレットとぶつかり過ぎず、ボディがしっかり鳴ると言うか。分かりますかね、この感じ。

 

 

で、最初はネックのトラスロッドを回して、ほんの僅か順ソリを、もうちょっとソラしみようかなと思ったのですが、昔クルクル回し過ぎたのか、トラスロッドがもう余裕なしです。

 

そしてナットを見てみると、結構弦が食い込んでます。

 

97年購入の24年前のモノですから、まあそうなって当然ですよね。

バイトしてお金貯めて買ったのが懐かしいです。当時8万5千円で購入しました。

こいつ4kg近くありかなり重いのですが、その分、想いも人一倍です。 

 

ランディローズが大好きで、でもGibsonシグネチャーモデルは買う金ないしで、オービルのカスタム仕様のを購入しました。

 

5,6年前にパーツを全入れ替えして、ゴールドからGotohのクロームに替えて、大人なカスタム仕様にしてみました。

 

私のはオービルですが、特にオービルbyギブソンなんかはかなり高額で中古市場では取引されてますよね。国産Gibson直系の最高峰という感じなのでしょうか。

 

ピックアップはリアにWofetoneのTimbre、フロントにGibson 500Tというメタル専用機にしています。

 

ナットが低すぎなのが問題ではないんだろうか?

私は考えました。

 

ナットが低いからブリッジ側の弦が上がってきちゃうのであって、ナット側にもう少しだけ高さがあれば、ネックと並行に弦を張ることができるのではないだろうか?

 

モノは試しです。やってみよう!

 

いくつか案を考えました。

 

①リペアショップに持ち込んで、ナット交換する

②自前でナット交換&溝切りする

③もっと楽な方法を探してみる

 

案① リペアショップ

まず①ですが、大体ナット込みで1.5万円~になりますが、そんな金無いです。

即刻却下です。

 

案② 自前でナット交換

次に②。どうやら、ナット溝切り用のヤスリが必要なようです。

 

有名なのはHOSCOのこちら。

最安でも7,500円くらいはします。

 

 

買いたい衝動がありましたが、これを買って、利用するのは何回だろうと自問自答。
せいぜい2回くらいでしょうね。


これ買って失敗するくらいならリペアに出したほうがいいんじゃないかと思い、これも却下。
 
色々調べると、ナットの溝切りはかなり難易度が高く作業精度でかなり変わるようです。高いお金出して失敗したら、(と言うかその確率のほうが高い)ショックが大きそうなので断念です。


案③ 自前でナット交換

最後に③。色々ネットで調べてみると、ナットの底面にシムをかます(モノを挟んで底上げする)という技もあるようです。

確かにこれならナット自体は手を入れないので、安全そうです。

 

何をかまそうかと考え、思いついたのが木と金属です。

 

木は加工しやすいし弦の振動も殺さずに済みそうです。

でも、底上げと言ってもコンマ何mmとかそういう世界なので、薄いのを買ってきてもヤスリで削って薄くする必要がありますが、そこそこの強度があって、削りやすいって何だろう、っていうか圧力で潰れて調整狂うかな、とか考えていくうちに面倒になってしまいました。

 

なので金属でいくことにします。

 

早速、ホームセンターへ行って、一番薄くいのを見つけて買ってきました。

 

では行ってみます。

 

1.ナット外し

まずナットを外さないと何も始まらないので、外しますが、YouTubeで予習しました。

Fender系は結構厄介な場合があるようですが、LesPaul系はあて木をしてあげて優しく叩くと簡単に取れそうだという予備知識です。 

 

早速やってみます。

 

念のため、ナット横の接着部分はデザインナイフで軽く切り込みを入れます。木材部が割れないための予防策です。(LesPaul系はそこまでしなくて大丈夫みたいですが念のため)

 

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あて木をして、トンカチでかる~く、トントンします。

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数回たたくと、簡単にポロっと取れました。

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2.次に底にかませる金属の加工

ホームセンターで薄い金属版を買ってきました。L字型しかありませんでしたが、半分に切れば大丈夫です。

厚さは0.8mmくらいあります。ちょっと厚いかなと思いつつこのまま続行です。万が一厚ければ、ナットの底面を削って調整するつもりです。

 

薄いので、センターにマイナスドライバーの先でガイド線を入れて、そこに金属製の平型ヤスリを斜めの角度で当ててこすります。

 

百均のもので十分です。

 

いつも失敗しようのないところで失敗するのに、今日は順調♪ 

 

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3.ナットの裏面に張り付け

ナットには瞬間接着剤が薄く数箇所ついています。私のギターの場合は、底面に2箇所、ナット横とネック側に2箇所ついてました。

 

これを軽くヤスリがけして取って、平らにします。600番でやりました。

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はい、平らのツルツルになりました。

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次に、先程加工した金属を底面に瞬間接着剤を少量だけつけて接着します。

2枚合わせるとちょうどジャストサイズになりました。

 

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4.ナットの取り付け

取り付けの前に、ナットが刺さっていたところのギター側の底面にも付着してガタガタになっているので、先程の平型ヤスリで軽くサンディングして平らにしておきます。

 

そして、元の状態と同じように、ほんの少量の瞬間接着材を、底面とナット横(ネック側)につけて、ナットを差し込みます。

※いっぱいつけすぎると、将来また交換するときに外すのに苦労することになるので、チョンチョンくらいがBESTと思います。

 

ここで弦を張って、正規の位置に上から弦の圧力でプッシュします。

手でも軽く押して抑えてみました。

 

1分くらい抑えて、もう動かなそうかなと思ったので、そこからチューニングしていきますが、オクターブチューニングもズレた(元からズレていた?)ので、調整していきます。

 

最終形はこれです。

 

少し高くなりました。(Beforeの写真を撮り忘れてました・・・)

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4弦を抑えて、ちょうど紙1枚が1~3弦を通せる高さです。

(これくらいが良いらしいです)

ナットの底面に金属プレートが入っているのが見えるでしょうか。

これがさっきのです。

 

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最後に

チューニングして弾いてみると、うん、弾きやすい。

ブリッジ側で弦高を下げると、ネックと並行くらいの状態に調整でき、我ながら今日はうなくいきました。

 

音色は若干ハイが出るようになったような。

 

いやプラシーボだな、きっと。

 

ナットが削れて弦高が下がりビビる、でもリペアに出すお金はかけたくないしナットの質には不満は特に無いし、という方には良いかも知れません。

※すみませんが自己責任でお願いいたします。

 

金属プレート 68円、平型ヤスリ 100円の税込でも計200円でできました。

将来リペアに出すときにはちょっと恥ずかしい思いをしそうですが、十分に満足な仕上りです。

 

いずれTUSQか象牙に替えてみたいな~

 

ではまた!

 

(2022/03/12 追記)

このあと実際にTUSQにナット交換してみましたので、ご覧ください。

↓↓↓

lenheyvan.hateblo.jp

 

 

 

オペアンプのサウンドレビュー ~デュアル編~

(2022/9/4追記)
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kindleエフェクター自作本を出版しました。

丁寧に分かりやすい構成を意識して書いていますので、素人の方でも体系的に一から理解できる入門書になっています。

これからエフェクター自作を始めたい方は是非どうぞ。
クローンやオリジナルエフェクター製作ができるところまでをカバーした内容となっています。

世界一分かりやすい歪みエフェクターの仕組み(前編) ~電子回路の解説~

世界一分かりやすい歪みエフェクターの仕組み(後編) ~配線レイアウトの解説~

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どうもlenheyvanです。

 

前回はシングルオペアンプのレビューをしましたが、今日はデュアルオペアンプのレビューです。

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MXR Distortion+に載せての評価です。

自作ソケットを使ってデュアルをシングルへ変換して載せてます。

 

感じ方は人に寄りけりなので、あくまで個人的な主観としてお読みください。

 

JRC4558DD

[総評]
よく目にするオペアンプ。薄膜がかかったような感じでモコモコする。キレはあまり無い。歪みは弱め。ごく普通のオペアンプという感じ。自分のエフェクターには採用しないと思う。


・歪みの深さ:少し弱め
・歪みの粒感:少し細かい
・音質   :ミドル寄りでモコモコ系

・レンジ  :狭い
倍音   :普通
・ノイズ  :少し多い

 

RC4558P

[総評]
優等生タイプ。4558系の中ではノイズは少ない方。 RC4558DDを力強くしてノイズを消した感じ。ハイミッドの倍音が出るのでウェットな印象。ただ、 ゲイン落とすと、若干ショボくなるのが残念。

 

[項目別評価]
・歪みの深さ:深い
・歪みの粒感:細かい
・音質傾向 :ハイミッド寄りでウェット

・レンジ  :普通
倍音   :少し強め
・ノイズ  :少ない

 

RC4559P

[総評]
4558系ではカラッとした乾いた音で気持ちいい。ゲインを落としてもショボくならないのがGood。コスト抑えつつ音質も妥協しないなら最良の選択肢になる。


・歪みの深さ:深い
・歪みの粒感:細かめ
・音質傾向 :ドライ。カラッとしている。

・レンジ  :普通
倍音   :ハイミッドが良く出る
・ノイズ  :少ない

TL4558P

[総評]

4558系の中では一番粗め。ノイズは少ない。 歪みは強くはない。粗めでワイルドな歪みが好きならお勧めできる。ただ、ゲイン落とすと若干ショボくなるのが残念。


・歪みの深さ:普通
・歪みの粒感:少し粗め
・音質   :ドライとウェットの中間

・レンジ  :普通
倍音   :普通
・ノイズ  :少ない

 

NJM4558DD 艶あり

[総評]

4558系の中では一番細かく深い歪み。ミドルが出過ぎてないので、レンジが広く聴こえ、コード感が聴き取りやすい。全体的にカラッとした気持ちの良いサウンド。人気があるのは納得。


・歪みの深さ:深い
・歪みの粒感:細かい
・音質傾向 :ドライ

・レンジ  :少し広め
倍音   :ミドルからハイまで良く出る
・ノイズ  :少ない

 

RC4558 MALAYSIA

[総評]

価格的には4558系で最高峰だが納得のサウンド。まず第一印象は太い。深い歪み、ノイズの少なさ、ワイルドでミドル強めでロック色が強い。太くよく歪むサウンドが好きな人にはピッタリ。ミドルが暑苦しいのが苦手な人は艶ありをお薦めする。


・歪みの深さ:深い
・歪みの粒感:少し粗め
・音質傾向 :ミドル強めで太い

・レンジ  :少し狭め
倍音   :ハイミッドが良く出る
・ノイズ  :少ない

 

TL072CP

[総評]

倍音が良く出て元気なサウンド。歪み過ぎず、レンジも狭過ぎず広過ぎず、バランスが良いサウンドピッキング時のキャッというハーモニクスはduncan JBぽい。優等生タイプなので人によっては物足りなく感じるかも知れない。


・歪みの深さ:少し強め
・歪みの粒感:普通
・音質傾向 :ドライとウェットの中間

・レンジ  :普通
倍音   :強い
・ノイズ  :少し少なめ

 

TL082CP

[総評]

元気はあまりなく、倍音も少なめで、歪みも弱め。ピックアップで言うとduncan antiquityのような枯れた感じ。兄弟分のTL072CPとは全然違うキャラクター。おとなしいお兄ちゃんという感じ。


・歪みの深さ:弱い
・歪みの粒感:少し粗め
・音質傾向 :実音強め

・レンジ  :普通
倍音   :弱い
・ノイズ  :少し少なめ

 

LT1498

[総評]

一言でいうとハイファイでキレイ。アンプで言うと、ヒュース&ケトナー、ピックアップで言うとEMG。クリーミーかつパワーのある音で、ノイズの少なさは今まで試した中でイチバン。クセの無いサウンドなので人によっては無機質、物足りないと感じるかも知れない。


・歪みの深さ:押し出し(パワー感)が強い
・歪みの粒感:クリーミー
・音質傾向 :サラッとしてクセが無くハイファイ

・レンジ  :広い
倍音   :実音と一緒によく出る感じ
・ノイズ  :かなり少ない

 

LME49860NA

[総評]

粗めでハイファイ。741系をハイファイにしてレンジを広くした感じ。ノイズも少なく優等生なサウンドなのに、粗くワイルドな味付けなところが面白い。実際のパワー感は強めだと思うが、ローがあまり強くはないのでそこまで押し出し感はない。


・歪みの深さ:深い
・歪みの粒感:粗い
・音質傾向 :ドライ寄りでハイファイ

・レンジ  :少し広め
倍音   :普通
・ノイズ  :かなり少ない

 

OPA2604AP

OPA2132PA

 前回のシングル編を参照。

 

最後に

いかがでしたでしょうか?

 

4558系だと私は艶ありが一番好みでした。

ハイファイ系だとLME49860NAです。

 

マレーシア製の4558は私には少し暑苦しく感じて、艶ありくらいのカラッとした感じが好きです。

 

また、シングルも含め、色々試してレビューできるものが増えたら、追記してアップします。

 

 

また、クリッピングダイオードの所感についてはこちらになります。

こちらも合わせてご覧ください。

↓↓↓

 

lenheyvan.hateblo.jp

 

 

また、9v電源を18v昇圧することで、サウンドがどう変わるかはコチラをご参照ください。(音源あり)

↓↓↓

 

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オペアンプのサウンドレビュー ~シングル編~

(2022/9/4追記)
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kindleエフェクター自作本を出版しました。

丁寧に分かりやすい構成を意識して書いていますので、素人の方でも体系的に一から理解できる入門書になっています。

これからエフェクター自作を始めたい方は是非どうぞ。
クローンやオリジナルエフェクター製作ができるところまでをカバーした内容となっています。

世界一分かりやすい歪みエフェクターの仕組み(前編) ~電子回路の解説~

世界一分かりやすい歪みエフェクターの仕組み(後編) ~配線レイアウトの解説~

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どうもlenheyvanです。

 

今日はシングルオペアンプを今まで色々試してきたので、音質評価を整理したいと思います。

 

f:id:lenheyvan:20220312120312j:plain

 

MXR Distortion+に載せての評価です。

 

感じ方は人に寄りけりなので、あくまで個人的な主観としてお読みください。

 

LM741CN

[総評]
ロウファイ。質感は良いが、パワー感は弱め。ハイミッドのきらびやかさは無い。

 

[項目別評価]
・歪みの深さ :若干弱め
・歪みの粒感 :粗い
・音質傾向  :高音弱め
倍音    :普通
・ノイズ   :普通

 

UA741CN

[総評]
ロウファイ。ドライで粗めの質感。もうちょいパワー感は欲しいところ。
きらびやかさは良いがUA741CPには一歩譲る。

 

[項目別評価]

・歪みの深さ :普通
・歪みの粒感 :粗い
・音質    :ミドルのおいしい部分がキレイ出る
倍音    :ハイミッドが良く出る
・ノイズ   :普通

 

UA741CP

[総評]
ロウファイ。ドライで粗めの質感に、パワー感もあって、高音のきらびやかさも良い。

 

[項目別評価]
・歪みの深さ :少し深い
・歪みの粒感 :粗い
・音質    :おいしい部分キレイ出る
倍音    :ハイミッドが良く出る
・ノイズ   :普通

UA741CP MALAYSIA

[総評]
UA741CPをさらにパワー感を加えた感じ。それ以外の特性は同じ。
741系の中では一番好きな感じ。 

 

[項目別評価]
・歪みの深さ :少し深い
・歪みの粒感 :粗い
・音質    :おいしい部分キレイ出る
倍音    :ハイミッドが良く出る
・ノイズ   :普通

 

LM308AN

[総評]

RATで有名過ぎるオペアンプ。低音が強めで高音が弱め。そのため、色気は無い。
一方、パワー感はすごい。RATに搭載されてるだけあって、メタル系なオペアンプ
きらびやかさはシングルタイプでは一番無い。

 

[項目別評価]

・歪みの深さ :深い
・歪みの粒感 :普通
・音質    :低音強め、高音弱め
倍音    :普通
・ノイズ   :普通

 

OPA604AP

[総評]
高級オーディオに使われるだけあってハイファイ。ノイズは少ない。ドライブ感は強い。
中域に盛り上がりがあり、ハイファイながらも温かみがある。上品な印象。

 

[項目別評価]
・歪みの深さ :少し深い
・歪みの粒感 :普通
・音質    :レンジ広め。中域に盛り上がりがある。
倍音    :普通
・ノイズ   :少ない

 

OPA134PA

[総評]
OPA604APの兄弟機。同じくハイファイでノイズ少な目でドライブ感は強い。
歪みは細かめで全帯域に渡ってレンジが広い。高音域が強く金属的な響きがある。HR/HM向き。ダグアルドリッヂのような音。

 

[項目別評価]
・歪みの深さ :深い
・歪みの粒感 :細かい
・音質    :レンジ広く、ドンシャリ系。
倍音    :普通
・ノイズ   :少ない

 

2021/4/11追記

NE5334P

[総評]
良くも悪くも個性やクセはあまり無く、ハイファイと言われつつも、ハイファイ過ぎない。

面白みがあると言われると面白みは無いが、クセの強いオペアンプをもっと素直なサウンドにしたいならあり。オペアンプで積極的に音作りしていく人には向かない気がする。

 

[項目別評価]
・歪みの深さ :普通
・歪みの粒感 :普通
・音質    :フラット
倍音    :普通
・ノイズ   :普通

 

OPA627AP

[総評]

ポタアンなどのオーディオ界隈ではかなり高評価の2,500円ほどする高級オペアンプ

Burr-Brown社に共通するハイファイさは素晴らしい。

ただ、エフェクターではどうかと言うと、全帯域強すぎて、ローはドンドン、ミドルはモコモコ、ハイはキンキン。オーディオなら、迫力と明瞭さが良い方向に行くと思うが、こと、エフェクターとなると合わないのが面白いところ。エレキギターはミドルが大事な楽器なので、そこがフィットしないと思われる。

 

[項目別評価]
・歪みの深さ :普通
・歪みの粒感 :普通
・音質    :ドンドン、モコモコ、キンキン
倍音    :普通
・ノイズ   :少ない

 

UA741HC メタルカン

[総評]
希少なメタルカンのUA741。良くメタルカンは安定していると聞くので、クリアでハイファイな音を予想していたが、通常版と同じくローファイ。

タルカンのほうが古いせいか若干、泥臭い感じ。

このダーティさはハマる人はハマると思う。

ハイファイで分離感を求める人には向かない。

 

[項目別評価]
・歪みの深さ :普通
・歪みの粒感 :粗い
・音質    :ローミッドが強めでダーティ
倍音    :少し少ない
・ノイズ   :少し多い

 

最後に

いかがでしたでしょうか?

オペアンプで音質はかなり変わります。

 

741系は総じてローファイですが、これにしか出せない、良い意味で古臭いサウンドがあります。

立ち上がりが遅いので、その分粘りを感じるように思えます。

レンジは狭めでローとハイは強くなく、ミッドが強調されます。

 

一方、OPA系はBurr-Brown社製ですが、ハイファイでキレイな歪み方をします。

OPA604APが暖系だとすると、OPA134PAは寒系です。

 

これ以外にも沢山ありますので、オペアンプはソケット式にして、色々載せ替えてサウンドの違いを楽しむと良いと思います。

 

次回はデュアル編にいきます。

 ↓↓↓

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また、クリッピングダイオードの所感についてはこちらになります。

こちらも合わせてご覧ください。

↓↓↓

 

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